舛添厚労相「二次救急に報酬で手当て」
舛添要一厚生労働相は6月24日、18日にまとまった「安心と希望の医療確保ビジョン」に、救急医療の改善策の推進が盛り込まれたことを受け、地区医師会員などの連携により個々の医療機関の特徴を生かすなど、独自の救急体制を整備している東京都江戸川区を視察した。視察後の記者会見で、二次救急への支援策について、「診療報酬その他で、手当てできるところはやっていく」と述べ、診療報酬上で評価していく意向を表明した。
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厚労相は視察の中で、勤務医の不足や診療科による偏在、患者の医療に対するニーズの高まりや多様化などから二次救急が疲弊しているとの報告を受け、二次救急に対する今後の支援策などについて、以下のように述べた。
「診療報酬その他で、手当てできるところはやっていく。それから、すべてそうだが、トリアージ(重症度・緊急度による患者の選別)をきちんとやる。後方支援体制を取る。最初からみんな三次救急に行ってしまうため、ラストリゾートのはずなのに(三次救急に)行けなくなってしまう。二次にどういう人が行くか、二次で緊急処置が終わったら元に戻すのはどこか。ICUも緊急の手当てについては診療報酬が高いが、次(の医療機関)が引き受けても、後方支援の方が安いなら、経営というところから見たらなかなか受け入れられない。
診療報酬は中医協の仕事だが、ニーズにきちんと応えた形での診療報酬改定を今後やっていかないといけないなと思うので、それらも含めて、厚労省の関係の全組織を改革するということにつながると思う。
きょうすぐ答えが出るわけではない。こういう視察を繰り返し、現場を見て、生の声を聞いて政策に反映してやっていく。しかし、これはのんびりやるのではなくて、きのうの福田康夫首相の『(五つの安心プランを)7月中にまとめる』という指示もある。頻繁に現場を見ないと分からないので、見ていきたい」
厚労相は今後、公立病院の機能を見るため、26日に都内で二次救急を担う公立病院を視察するほか、三次救急や病診連携などさまざまなケースを見ていくとした。
更新:2008/06/24 18:51 キャリアブレイン
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