2008年6月23日 20時6分更新
京都市の京都第一赤十字病院で、医師が、糖尿病の73歳の女性患者の血糖値の管理を怠るなどして患者を植物状態にしたとして、患者の家族が病院側を相手取り、7200万円あまりの損害賠償を求める訴えを起こしました。
訴えを起こしたのは、京都市東山区の京都第一赤十字病院に入院している糖尿病の73歳の女性患者の家族です。
訴えによりますと、女性は、入院中の去年1月、手足の震えなど典型的な低血糖の症状を訴えた後意識障害を起こし、現在も植物状態のままだということです。
女性の家族は、女性が血糖値を下げるための薬を飲んでいたことを当時の主治医が認識していたにもかかわらず、血糖値を頻繁に測るなどの管理を怠ったと訴えています。
さらに、女性が手足の震えを訴えた際に、主治医は血糖値の低下によるものだということを見過ごして女性の意識障害を招いたとして、主治医と日本赤十字社を相手取り、7200万円あまりの損害賠償を求めています。
女性の家族は、23日記者会見し、「病院側が責任を認めようとしないので訴えを起こした」と述べました。
この訴えについて京都第一赤十字病院は「訴状の中身を精査して今後の対応を検討したい」とコメントしています。