来年3月末で産婦人科医がいなくなる富士市立中央病院(富士市高島町、山田治男院長)は23日、来年3月以降に出産予定の妊婦の受け入れを中止した。受診に訪れた場合、分娩(ぶんべん)の希望場所などの相談には応じるが、県内の別の医療機関を紹介することになる。
同病院では、産婦人科医4人を派遣している東京慈恵会医科大が、来年3月末で全員を引き揚げる方針を通告している。市は医師4人体制を維持しようと、同病院に勤務後、市内で産科を開業する場合に最大1億円を助成する条例案を市議会に提出したほか、同医科大や別の大学などと医師派遣の交渉をしているが、確保のめどは立っていない。
そのため、妊娠初期から産後まで対応できるのは、来年2月までに出産予定の妊婦と判断したという。【松久英子】
毎日新聞 2008年6月24日 地方版