イスラエルがイランの核関連施設への空爆を想定した大規模軍事演習をしたとアメリカの新聞が伝えたことについて、イランの国防軍需大臣は22日、「攻撃を受けた場合には、あらゆる手段を使って報復する」とイスラエルを強くけん制しました。
この問題は20日、アメリカの「ニューヨークタイムズ」紙が、アメリカ政府当局者の話として「イスラエル軍がイラン核関連施設への空爆を想定した大規模な軍事演習を行った」と伝えたものです。
それによるとイスラエル軍は今月初旬、地中海上でF16戦闘機など100機を投入、イラン中部ナ・タンツの核施設までの距離に相当する1400キロを飛行したということです。
イランのナッジャル国防軍需相は22日、「イスラエルの軍事演習は、核開発の権利を断念させるための心理作戦だろう」としたうえで、「攻撃されれば、あらゆる手段を使って報復する」と、イスラエルを強くけん制しました。
イスラエル政府は、軍事演習の報道について「日常的に様々な想定の訓練を行っている」とだけ述べていますが、イスラエルは1981年にイラクの原子炉を、そして去年9月には「北朝鮮の支援を受けて建設中の原子炉だった」とされるシリアの施設を単独で空爆しています。(23日22:35)