タクシーの無駄遣い批判を受け、深夜帰宅する職員へのタクシー券の配布をやめる試みが国土交通省でスタート。24日未明には、終電間際に仕事を切り上げて帰宅を急ぐ職員もいた。官僚の深夜帰宅が恒常化する東京・霞が関で“不夜城”の風景は変わるのか−。
「深夜帰宅のタクシー代金を立て替えた後で精算できると言っても、タクシーは使えないも同然。(終電まで)時計とにらめっこだ」と、ある国交省職員。打ち合わせや資料作成で普段は未明まで多くの部屋の明かりがついているが、24日は午前0時半ごろまでに次々消灯された。
駅員が「今日は終電を使う人がいつもより多く、ざわついている」と話した地下鉄霞ケ関駅では、駆け込んできた国交省職員の一団から「今までタクシーを使っていたのに、終電に乗るなんて久しぶり」との声も。
一方、国交省前の道路では、帰宅する職員を待ち受けるタクシーがいつものように長蛇の列。しかしタクシーに乗り込む職員は見当たらず、運転手の一人は「パッタリ客足が途絶え、商売上がったりだ」とあきらめ顔。