24日午前7時5分ごろ、千葉県柏市鷲野谷の木内芳雄さん(77)方で「家族全員を殺した」と男の声で110番があった。県警柏署員が駆け付けたところ、女児を含む男女計4人が血を流して死亡していた。木内さんはパニック状態で病院に搬送された。同署は木内さんが無理心中を図った可能性があるとみて事情を聴く。
調べでは、死亡していたのは木内さんの妻とき子さん(75)▽息子の茂さん(49)▽茂さんの妻みゆきさん(44)▽茂さんの娘、麻奈美ちゃん(4)。4人は鈍器のような物で頭などを殴られたあとがあった。木内さん方は5人家族で、木造平屋建て母屋と木造2階建ての離れがある。とき子さん、茂さん、みゆきさんの3人と木内さんは母屋、麻奈美ちゃんは離れの2階で寝間着姿で倒れていた。
母屋の台所から血の付いたハンマーが見つかり、署員の到着時、近くに木内さんが血の付いた服を着て倒れていた。母屋の玄関の鍵は施錠されていなかったが、外部から侵入された形跡はなかった。
柏市消防局によると、午前7時半ごろ、柏署から「市内の民家から『家族を殺した』という通報があった」との出動要請があった。現場に急行した救急隊員が4人の死亡を確認した。近所の住民によると、木内さんは約10年前から心臓病で入退院を繰り返していたという。
【長澤潤一郎】
毎日新聞 2008年6月24日 10時59分(最終更新 6月24日 11時02分)