今シーズンから九州の二チームが加わり、六チームとなった野球の独立リーグ「四国・九州アイランドリーグ」。前期は、香川オリーブガイナーズが十八日、二〇〇六年後期から四期連続の優勝を決めました。
開幕から快進撃を続けていたガイナーズ。優勝マジックが早々に点灯し、今月初めにも優勝を決めると思いましたが、やや遅れての栄冠獲得でした。チームに疲れが見えたのが大きな理由ですが、雨天による中止が増えたことも影響しました。ガイナーズが優勝を決めた日も相手の高知は変則ダブルヘッダー。試合日程を組む関係者の苦労もうかがえました。
今年、四国地方は五月二十八日に平年より七日早く梅雨入り。その後、中休みの晴れ間はあったものの、全般的には梅雨らしい天気が続いています。アイランドリーグ関係者にはあいにくの空模様ですが、四国の水がめ・早明浦ダム(高知県)の貯水率はほぼ100%をキープ。晴天続きで貯水率が30%台前半に落ち込み、一部自治体では夜間断水入りも検討されていた一年前とは大違いです。
渇水とは縁遠い今年ですが、早明浦ダム周辺では、気象庁気象研究所(茨城県つくば市)などの研究グループによる「人工降雨」の実験が始まりました。上空の雲の中に、航空機から雨粒の元となる塩やドライアイスを散布し、雨を降らそうというもの。一〇年まで毎夏、実験を行ってデータを収集する予定で、すぐにも実用化とはいきませんが、近い将来、渇水対策の切り札にと大きな希望を抱かずにはいられません。
(高松支社・安原勇)