インタラクション2008: 両面からタッチできる透明ディスプレイ
今月3・4日に東京の学術総合センターで開催された、情報処理学会が主催するインタラクション技術に関するシンポジウム「インタラクション2008」のレポートをお届けします。
上の写真は東京大学苗村研究室の「両面タッチ入力可能な透明インタラクティブディスプレイ」。デンソーの透明無機ELディスプレイを、二枚の透明抵抗膜タッチパネルでサンドイッチしたもので、両方の側のタッチを認識することができます。デモでは○×ゲームを二人で交互にタッチして遊べるようになっていました。
ディスプレイを挟んで二人で同じ画面を眺めながら操作できるところが新しいのですが、表示されている画像は反対側から見れば当然裏返っているため、文字の類を読むのは困難。実用には課題が残る一方、面白い提案としては、以前お伝えした、MERLの「両面タッチパネル」をこの仕組みで実現する、というものもありました。MERL のものは、ディスプレイの裏側にまわった自分の指先を表示するために無理矢理な手段を採用していましたが、こちらの透明ディスプレイを使えばとても自然に自分の指先を見ることができます。
「透明」とはいうものの、個々の「透明ディスプレイ」および「透明タッチパネル」はそれぞれ充分に透明ではあるけど、重ねるとさすがに向こうを見るのは辛くなっていました。