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【滋賀】

絶滅危惧タナゴを増やそう 天敵駆除し成魚放流

2008年6月23日

体側に青い筋が入るイチモンジタナゴ=湖北町の和泉神社で

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 絶滅の恐れのあるイチモンジタナゴを守り、増やそうと、湖北町上山田の和泉神社のため池に、市民団体「滋賀タナゴネット」と地域住民が協力して、タナゴ50匹を放流した。

 湖北町産の体長4−7センチの成魚。タナゴが産卵に使う二枚貝なども放流した。様子を見てタナゴ50匹を追加する。

 タナゴネットのメンバーで岐阜経済大4年の西田翔太郎さん(22)は「この池を拠点に周囲のため池にも増やしていきたい」と期待。今後、成育状況を継続して調査する。上山田の松本芳巳区長(55)は「住民の目が光っているので安心。大切に守りたい」と話した。

放流する滋賀タナゴネットのメンバー

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 イチモンジタナゴは環境省のレッドリストで絶滅危惧(きぐ)IA類に指定。県の希少野生動植物種で、県内での捕獲が禁止されている。2000年ごろに湖北町内のため池で確認されたが、環境が悪化。タナゴネットが増殖の候補地を捜し、同じ水系の和泉神社のため池に決めた。

 先月11日、ため池の泥を流し出し、外来魚のブルーギルを駆除。1カ月程度池干しして放流の準備を進めていた。

 (近藤歩)

 

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