Part8 『狛犬と古代イスラエルの悲願』

前回のコラム(『ユニコーンと古代イスラエルと天皇家』)でユニコーンについて書いた。
今回はその相方である獅子について。
獅子とは古代イスラエル十二部族の一つ、ユダ族のシンボルである。ユダ族とは南王国ユダの王家であった。
聖書にも
「ユダは獅子の子。‥‥彼は雄獅子のようにうずくまり、雌獅子のように身を伏せる」(創世記四十九章九節)
とある。
そして聖書にはいずれ南王国ユダのユダヤ人と、北王国イスラエルの失われた十部族は終わりの日に合体をし、ひとつになるという預言がある。
神社の前にある獅子とユニコーンの組み合わせは、南王国ユダと北王国イスラエルの回復・合体の夢を表現したものである。

以前のコラムでも書いたが、「あ」と口をあけたほうは獅子(ユダ族)で「ん」と口を閉じたほうがユニコーン(エフライム族)である。歴史はユダ族に始まり、エフライム族の回復によって終結をする。聖書でいう終わりの日に両族は一つとなる。
聖書に
「万物は、神からいで、神によって成り、神に帰する」(ローマ人への手紙十一章三十六節)
としるされている。
神は始まりであり、終わりであり、すべてのものが帰するものであるということを、神道も本来の形では信じていたのである。

以前のコラムで古代イスラエル系の渡来人である秦氏のこと、そして古代神道に大きな影響を残したことも書いた。

海を渡り、日本へたどり着いた彼らはそこに「約束の地」を見た。
そこで彼らは何を行ったのか?
最後の日を夢見て、獅子と狛犬を祀っただけではなかった。彼らには悲願があった。
モーセの頃の記憶と重ね合わせた彼らが行ったこととは?
平安遷都である。
次回はこのあたりを書いていく。

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