福岡市東区の九州産業大と韓国・東亜大で観光を学ぶ学生60人が21日、同区の箱崎地区の民家や寺院を見学した。それぞれの国の視点を生かし観光資源を掘り起こそうと両大が共催した。
この日のガイド役は、伝統文化を生かしたまちづくりを目指す「博多津にぎわい復興計画研究会」会員ら8人。雨のためバスで移動し、130年以上前に建てられた町家「箱嶋邸」や筥崎宮の境内、博多区の崇福寺の庭園などを見学した。
東亜大の学生21人は24日まで滞在、ホームステイなどを通じて地域住民とも交流する。日本の地域文化を学んでいる同大国際観光学科3年キム・ミナさん(21)は「建物の造りや庭の雰囲気がとても興味深い。じっくり見て回り、日本独自の魅力を発見したい」と話していた。
22日は同市西区の姪浜地区も回り、愛宕神社や住吉神社を見学。23日に九産大で報告会を開き、グループごとに観光の魅力アップに向けた提言を発表する。両大は調査結果をまとめ、11月に福岡市で開かれる「九州町並みゼミ福岡大会」で報告する予定。
=2008/06/22付 西日本新聞朝刊=