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2008-06-13 ファインマンさんと永久機関
■[トンデモ][本]ファインマンさんと永久機関

最近流行の「ウォーターエネルギーシステム」の話。なんでもジェネパックスという会社が「水から電流を取り出すことを可能にした」のだそうだ。GIGAZINEの■真偽判断に役立つ「ウォーターエネルギーシステム」に対する各報道陣からの質疑応答いろいろ、そして現時点での結論が比較的よくまとまっている。私には、「どうやって水から電流を取り出すのか」ではなく、「どうやってウォーターエネルギーシステムからお金を取り出すのか」のほうに興味がある。ウェブサイトや発表会場や「ウォーターエネルギーシステム搭載電気自動車」などなど、けっこうなお金がかかっている。これらの投資をどうやって回収するつもりなのだろう?二つの可能性がある。一つは、ジェネパックス社はウォーターエネルギーシステムが実用化されると信じているケース。もう一つは、ジェネパックス社(の少なくとも一部)は、初めから実用化できないことを知っており、可能性を提示して他人からの投資を募るというケース。注意深く今後の経過を見守りたい。
さて、この話を聞いて思い出したのが、ファインマンさんの逸話。ノーベル賞もとった物理学者のファインマンには逸話は多く知られているが、そのうち、永久機関をつくったという「発明家」を相手にしたエピソードが、「困ります、ファインマンさん」の「パップ氏の永久機関」という章に収録されている。パップ氏という「発明家」が、6ヶ月は燃料補給が不要な「まったく新しい原理によって動力を得る」最新式のエンジンの公開実演することを、学生たちからファインマンは聞いた。
「ニセモノというものは、まったく次から次へと出てくるもんだな」と僕は感心した。
「この爺さんも、おそらく彼のエンジンに投資する奴を探しているのに違いないよ。」
この話は少なくとも20年以上前のこと。まったく、ニセモノというものは、まったく次から次へと出てくるもんだな。
それから僕は学生たちに永久機関の話をしてやった。ロンドンの博物館にある奴はガラスのケースに納まっていて、電線も何もつながっていないのに、ぐるぐるぐるぐるひたすら回り続けている。
「『いったいぜんたい電源はどこだろう?』とまず考えなくてはだめだよ」
と僕は言った。こいつの場合は、ケースの木製の脚の中の通気管を通して、ポンプで風が送られてきて、これに吹かれてくるくる回っているのだ。
『いったいぜんたい電源はどこだろう?』とまず考えなくてはだめだ。はい、ここテストに出ます。その後、ファインマンは学生たちとパップ氏のエンジンの実演を見に行った。エンジンは「とびきり強力なため、ある程度の危険も伴うから」、見物人を遠ざけてある。エンジンは電線を介して「測定器類につながっている」。「もうこれでどこに電源があるかは明らかだ」。パップ氏はエンジンを動かしたあと、壁のコードを抜いて、エンジンが回り続けているところを示した。ここからの行動が実にファインマンさんらしい。
「ちょっとそのコードを持たせていただけませんか?」と僕は申し出た。
「もちろんですとも。どうぞどうぞ」
とパップ氏はコードのプラグを渡してよこした。
案の定、彼がそのプラグを返してくれと言いだすまでには、大した時間はかからなかった。
「もうちょっと持っていたいんですがね」
と僕はがんばった。もう少しの間コードを差し込まずにおけば、例のイカサマエンジンはじきに止まってしまうだろうと思ったのだ。
パップ氏はもう髪をかきむしらんばかりだ。僕はそれでもがんばってからおもむろにプラグを返してやると、彼は大あわてで壁のコンセントに差し込んだ。
ここから急展開。
その数分後のことだ。ものすごい爆発が起った。銀色の円錐型のものが空高くはねあがると、ぱっと煙に変り、めちゃくちゃになったエンジンは、バッタリ横倒しになってしまった。
エンジン大爆発。重症3名、うち1名死亡。爆発の原因は不明だが、もう少し小規模な爆発であれば、インチキの証拠が残らない上に、エンジンが強力なことは示せる。その後、ファインマンのせいでエンジンがコントロールできなくなったのだとパップ氏が訴えた。当然、裁判になっても勝てるだろうとファインマンは考えたのだが、
ところがどうしてこの訴訟は呆れたことに示談となり、キャルテクはパップ氏に大枚何千ドルかを支払う結果になったのである。こっちが正しいとわかっていても、法廷ざたにしない方が賢明なのかもしれないが、あんな実演を見にいったおかげで、僕はキャルテクにとんだ散在をかけることになってしまったのである。
その後、パップ氏の最新式エンジンの話がぱったり立ち消えになってしまったのはもちろんのことである。
爆発が予定されたものか、あるいは想定外だったのかはわからないが、とにかくパップ氏は目的を達成できた。お金を取り出す方法はたくさんあるものだ。今後の永久機関詐欺も、いろんなバリエーションが考えられる。「機械を調べさせた上で『壊された』と難癖つけて損害賠償要求」、「インチキ呼ばわりされたために投資が得られず実用化に失敗したと損害賠償要求」など。
強い方でも本気で戦うと傷を負います。
医療訴訟の示談・和解の何割かは、単なる迷惑料代わりです。
やくざ相手の手打ちと変わりません。
医療訴訟以外で、説明義務違反で数百万円の損害賠償を認める類例を見たことがありません
裁判所がインチキとインチキでないものを見分けられたら良いのですが、詐欺師は騙すベテランですので、意外と苦労します。
風で回るならば電源はありません。エネルギー源ならばありますが。
たぶん原語は power source, power supply で、その正しい訳は、「エネルギー源」でしょう。
> とにかくパップ氏は目的を達成できた。
死者および重傷者への賠償金を払う必要もありそうです。差し引きは?
ところで、ファインマンであれ、この欄の著者であれ、読者であれ、死者への悲嘆がちっとも書いてないのは、どうしてでしょう? そんなことには無関心なのでしょうか?
たぶん皆さん「ナンテコッタイ、お気の毒に」くらいは感じてらっしゃると思います。でも論点はそこではないし、わざわざ言わなくてもわかることなので書かないだけでしょう。ナポレオン戦記を読んでいて死者の記述にいちいち悲嘆に暮れたりしないのと同じようなものかな。
自分にできもしないことを他人に求めないようにしましょう。
他人の金で自分の機械が起こした爆発に対する賠償金を払ってもらえるのならやはり儲けなのでは?
ファインマンの例で言うと、この場合は彼自身が死者を生み出す直接の引き金になったわけです。彼が「トンデモをとっちめてやろう」と思わなければ、人は死なないで済んだわけです。
また、本項の著者や読者(賛同者)もまた「トンデモをとっちめてやろう」と思っている限り、ファインマンと同じ立場だし、精神的には共犯者か賛同者みたいなものです。だとすれば、死者に対して悲嘆を感じるのが普通ではないか、と思ったわけです。
私自身は、「トンデモをとっちめてやろう」と思うことはないし、ファインマンのようなことは「馬鹿いじめ」みたいに思えますけどね。危険性を予知できなかったことに反省の念がないらしいのが残念です。
ま、かわりに私が反省してもいいんですけど、何を反省するべきなのか? 「愚かなトンデモをいじめるのはやりすぎだ」と思ったことを反省するべきなんでしょうか?? 「被害者は可哀想に」と思ったことを反省するべきなんでしょうか??
ということで、「トンデモをとっちめるときは中途半端なところで妥協しないで、とことんとっちめろ」が、この場合に得られる教訓ではないかと。
トンデモで死人が出るのも洒落にならないですが、これが詐欺となると……。
「反省の念」という意味では、パップ氏の厚顔ぶりこそ感嘆すべきものですね。
火薬の量を間違えた、ということなんでしょうか?
(たぶん、そっちの試験はしてなかったんだろうし)
それとも、途中で電源が切れたので自爆装置が「コントロールできなくなった」?
どのみち死者が出るのが避けられなかったとしたら、ファインマンが手を出さなければキャルテクを巻き込まずにすみ、パップ氏は自滅したかも、とも言えるわけですが……。
ときに、件の一節は、ファインマンの文章としては悲嘆を感じさせるものだと思いますよ。
現場での応急手当の様子とか詳述してあるし。
(この記事でそれを載せたら「引用」として認められる範囲を超えるでしょうが)
たぶん、この人は感情的な文章を書く能力がないんじゃないかしら。
ファインマン批判をしたい方は、「ご冗談でしょう」の方の、マンハッタン計画関係の文章を読むことをお勧め。
笑えるけど、日本人としてはちょっと複雑な気分に。
……爆発でファインマンが死ななくて良かった、というのはさすがに不謹慎でしょうか。
あなたのこのコメントは詐欺を容認するものですね。
書籍のファインマン氏やこちらのNATROM氏を批判する前に、ご自身の詐欺を容認する姿勢をどうにかしましょう。
お話合いをするなら、まずそこからはじめるべきでしょう。
> あなたのこのコメントは詐欺を容認するものですね。
こういうことを平気で書く人の読解力はどうしようもないので、誰か文章の意味を教えてあげてください。
生み出される意見は単なる的外れな戯れ言にしかなりません。
はた迷惑な詐欺に巻き込まれた人の不運を「馬鹿いじめ」などと言う前に、
ご自身の読解力に疑問を持つべきでは?
NATROM>マジレスするけど、tontonさんは本気で「ファインマンが死者を生み出す直接の引き金になった」とお考えなので?
tontonさん>こういうことを平気で書く人の読解力はどうしようもないので、誰か文章の意味を教えてあげてください。
ええと、マジでtontonさんの言うことが分かりません。誰かtontonさんの文章の意味を教えてください。
あなたの書いた文章の意味はあなたでなければ完璧な説明は出来ないのでしょうけれど。
詐欺行為を行っている人を追及した事により死亡者が出たことの責任は、詐欺行為を追及した人にあるのではなくて、詐欺行為を行った人にあると思いますよ。
詐欺行為を容認している人は、詐欺行為に荷担しているという事に早く気が付きましょう。
爆発が予定されたものか、あるいは想定外だったのかは分からないですが、それを予知するのは、超能力者でもなけりゃ無理でしょう。
tontonさん>こういうことを平気で書く人の読解力はどうしようもないので、誰か文章の意味を教えてあげてください。
そう思っているのは、おそらくtonton さんだけなので、他の人に振っても無理かと思います。御自身で説明して下さい。
http://d.hatena.ne.jp/alice-2008/20080621/1214012442