愛欲 嫉妬 そして・・・ 姦通。
その背景に 政界の動きも加わり
優美で絢爛な王朝生活を生きる人達の「人間味」が楽しめる。
「源氏物語」の醍醐味です。
何よりも・・・
その物語の中に登場する 795の和歌。 (和歌=五七五七七・・・の歌です)
悲しみや 別れの「歌」もありますが
その殆どが 愛の歌。
795 ものLove Songなのです。
つまり その和歌の全てを
紫式部が書いた(詠んだ)というわけです。
自分は 「古典文学」が好きなのだと思ってた。
が・・・
私が本当に好きなのは この「紫式部」という女性そのものなのだと思った。
類まれな容姿と才能を持つ貴公子 「光源氏」
どうしてもその人物に視点がいってしまいますが
彼の マザコンぶりや ロリコンぶり・・・
それらの欲望が抑えきれず(抑えもしてないけど)
義理の母親をも犯し 幼い少女を強引に拉致する・・・
そんな彼のエゴイストな部分を
紫式部は暴いています。
彼女の周りで繰り広げられていたのかもしれない この甘美な世界。
そして エゴイスト王子「光源氏」を取り巻く 姫たちの心境・・・
彼女達の眠れない日々の「心」を
紫式部は 一番書きたかったのだろうと感じます。
そしてなによりも・・・
男達は 「くだらない」
そう彼女が言っているのが感じられる。。
光源氏を取り巻く姫君たちは
良家の美しい子女ばかりではなく
落ちぶれた貴族の娘もいるし
地方に人知れず埋もれていたような姫もいれば
未亡人や人妻もいます。
だから 「姦通」という言葉の表現もあるわけで・・・
国や時代によっては「罪」になるようなことを犯しても
光源氏は 自分が本当に求める女性を探し続けた。
彼は結局・・・
死ぬ間際まで たった一人の理想の女性を求めていたんです。
それが 「母親」だった。
3歳で死に別れた 顔も覚えていない母親を
生涯ずっと求め続けていた。。
(途中から その代償としての存在になったのが義母であり
光源氏の「理想の女性」 「永遠の想い人」となった。)
その理想の女性(母親)を求めるあまり
亡くなった母親と瓜二つの父親の後妻に恋をして
彼女を自分のものにし
彼女に不義の子を産ませ
その彼女の面影を持つ姪である少女を拉致して犯し・・・
晩年になって また
彼女の血筋であると知った十代の姫君を正妻に迎え・・・
そんな彼のエゴイストぶりを知った彼女達は
さっさと世を捨て(源氏を捨て) 出家して尼となってしまった。
そうすることで 彼女達は 自分の最後のプライドを保ち
自分達が産んだ子供の後見を彼にさせて
後々 ちゃんと出世できるようにする。
(源氏との不義の子を産んだ義母は一番最初に出家をして
その子供はやがて帝となり その母親である彼女は「女院」にまで出世。
彼女のとった行動は 実に見事でした)
そして 彼は結局 最後まで
理想の女性を自分のものにして満足することはなかった。
女性達が 「男はくだらない」
と自分から見切りをつけて 最後まで凛とした姿を
紫式部は描きたかったような気がします。
それはきっと 彼女自身の姿(心)でもあったのではないかと。。
以上・・・ 10分でわかる 「源氏物語」でした(笑)
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私が「知的」だと言ってくださるコメントもありましたが・・・
それは違うと思います。 (つうか・・・アニオタの私が・・有り得ないw)
千年前に書かれたこの物語を通して
今の時代にも共通する部分を
私は素直に感じただけ。
この物語を読んだ女性の殆どは
きっと 共感できると思いますよ(笑)
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というわけで・・・
長くなってしまいました。
コメントも少なくなってきたので
そろそろコメント欄を外そうかと思います。
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画像集の受付けは 今週末で締め切らせていただきます。
浴衣やコスプレ系(メイドやナースや・・・)の画像は
画像集に収め切れなかった分が多数ありますので
それらはブログの最後(シークレット公開)に
リクエストという形でお聞きして 公開する予定です。
(非公開のまま誰にも知られることなく終わってしまった色々な画像と共に・・・)
シークレット公開は 画像集を全部ご購入いただいた方のみに
最後に閲覧パスをお伝えしますので ご了承ください。
(その他の特典も色々考え中です)
画像集も残り半分・・・
最後まで よろしくお付き合いくださいm(_ _)m
誰もが貴女の姿・貴女の文字から、貴女を観じようとしています。
今夜は貴女の姿で妖艶に、そして貴女の文字で紫式部の世界へと誘われました。思考は一気に十二単の世界へ。
文字・言葉は不思議です。その匂いさえ感じられます。
写真集素晴らしいです。貴女の姿を見られなくなるのも辛いですが、この文章に触れられないのも、寂しいですね。
次回は何処へ連れて行ってくれますか?
いつも有難う。
2008.06.12 01:27 URL | shi #- [ 編集 ]
本当に Kaoさんの文章には惹かれます。
何でだろう…
特にすごい言葉を使ってるわけでもなく…
だけど文章に引き込まれる不思議な力を感じます。
文字数が多くても、すごく読みやすくて
詩を読んでいるようにスラスラと読めてしまう。
独特な世界観に引き込まれてしまいます。
本当に続けてほしい…
せめて文章だけでも続けてほしいと願います。
2008.06.12 04:18 URL | 奏一 #- [ 編集 ]
紫式部以上に知的で素敵な女性です、Kaoさんは。
千年後の生まれ変わりとして
これからも素敵な文章で、私達を魅了してください(*^o^*)
2008.06.12 06:26 URL | ハルコ #- [ 編集 ]
こんにちは、残念ですねこのブログなくなるんですか?昨日知ったばかりなのに、少し前のブログを読んだだけで怒られそうだけど、ここが一人の女性になれた場所に思えました、紫式部が今のあなたのようにも… 残りわずかを楽しみにしてます
2008.06.12 16:07 URL | かーすけ #FMDN4MKg [ 編集 ]
最近 活字離れしてるなーとkaoさんのブログを読みながら 思う・・・
読むと言えば もっぱら趣味の単車の雑誌だもんなー
今度 本屋さんに行ったら他のコーナーも覘いてみます
でも 簡単なものからね !
2008.06.13 08:45 URL | イノッチ #- [ 編集 ]
今日も素敵なブログを読ませていただきました。
「源氏物語」いいですね。受け取り方は僕ら男と
少し違いますが、それは当然だと思います。
ところで、僕は最近になってこのブログを知っ
たばかりなのでkaoさんのことを全然知りませ
ん、1つ教えてくださいませんか?
人妻とあって「バイセクシャル」・「M]で「S}
とはどのような「性の生活」なのでしょうか?
写真や文章が素敵なだけに、とても気になります。
2008.06.13 12:00 URL | hajime #- [ 編集 ]
初めまして
この前、源氏物語千年紀展を見てきました
感想は・・分散恋愛って自然な人間のサガなんだなって
腑に落ちました
無理することはない 好きになったら仕方ないやん
そう素直に思うこと
Kaoさん、知的というより
人間なんですね、あなたは
2008.06.21 17:22 URL | UH #- [ 編集 ]