ボルゾイ暮らし　ペタレ新聞2008

我が家に来て9年、エルミナは今までに網戸を破ったことは一度もありません。（自慢）
チビの頃は網戸の近くで度々寝入ることがあり、犬の体重に負けた網戸が弛んでしまったことはありましたが、犬が網戸を破った、ということはなかったんです。
ところが、今日。
昼間の気分転換にと、クールコートを着せ外に出す準備をしていたエルミナが…、レースカーテンを開けた瞬間まだ仕舞っていた網戸へ突進！
そのまま網戸をぶち抜いて、外へ飛び出して行きました。orz
幸い網戸は破けておらず、速攻で修繕しましたよ＠飼い主。
（去年網戸を張り替えるために買った、カッター付き網戸ローラーが非常に役に立ちました。
いつもはマイナスドライバーでコツコツとゴムを押し込んでましたが、網戸ローラーなら端を固定し、後は縁をなぞって行くだけで修繕完了。ブラボー！）
犬は「むちをおうの、むち、むちーー！」とムッキー状態で飛び出したのに、1）網戸をぶち抜いて叱られ、2）外は予想外に暑かった！、ということで、網戸の修繕が済んだ頃には茹で上がって戻ってきました。（←アホ。）
自分が何か叱られることを仕出かしたのは分かっているらしく、暑いのだろうに網戸を直している私の後ろでうろうろうろうろ…。（^_^;）
（いつもなら、『はやく、おうちにいれれー！』と鼻で小突きます、うちの犬。）
気になる上に、熱中症になられるのも怖いので、そのまま捕獲して家に入れました。
いつもは上がり框や窓際でも、ちゃんと網戸の存在を認識してるのに、それすら吹き飛んでしまうほど犬的に虫追いは面白いんでしょうかねー。
何年一緒にいても、分かっているようで分からないのが犬の心理でございますた。（とほほ。）

さて、昨日のブログでご紹介したしば先生の記事の反響が起きています。
・親記事のしば先生のブログ記事はこちら。
農林水産省の回答と新聞記者さん　開業獣医の独り言

この記事を受け、同じ獣医のぽこ先生がこんな記事をアップなさっています。
転載可、とのことですので、当ブログでもご紹介させて戴きます。
去年の今頃の農水省は大臣の失言で辞任や更迭が相次ぎましたが、こういう事件が起きると、農水省の「事なかれ」官僚体質がはっきり分かって来るものですね。

自分の動物は手術してもいい？　どうぶつ病院診療日記（以下、転載。）

自分の動物は手術してもいい？

しば先生の闘いの続きの話です。
農水省に、
「ブリーダーが自分の犬を帝王切開しているが、これは違法ではないのか」
と尋ねていたところ、

自分の犬を手術するのは、獣医師法違反ではない

という返答が返って来たそうです
（「農林水産省の回答と新聞記者さん」）。
しば先生は返答をもらい、愕然としたそうです。

この事を聞いて、まず思った疑問は、

人間で同じ事があったらどうなのか

ということです。

すなわち、この農水省の見解の理由が、
治療行為の対象が"動物"だからなのか、
それとも、"医療行為の許される範囲内"だからなのか、
ということで、意味合いが変わって来るからです。

医師法には、
"医師でなければ、医業をなしてはならない（第4章17条）。"
という文言があります。

同じく獣医師法にも、
"獣医師でなければ、飼育動物の診療を業務としてはならない（第4章17条）。"
という文言があります。

"業"を医師、獣医師と限る、という言葉は、
解釈の仕方によって、意味合いが微妙になって来る場合があります。

それが顕著なのが、医療行為を行うのが当の"本人・家族・飼い主"、
という場合のときです。

以前、「獣医師法違反はどこからか」、という記事で書いた通り、
違反となってくる範囲には微妙なところがあると思います。

というのは、「医業を行うのを医師・獣医師に限る」といっても、
本人や家族、飼い主自身の場合は生業として医療行為をするのでもなく、
そもそも医師法違反、獣医師法違反の対象外だと考えられるのかもしれません。

前に書いた通り、もしも、

医師・獣医師は本人、もしくは家族・飼い主の代理として医療行為を行う

という思想が医師法・獣医師法の背景にあるのであれば、
医療行為の優先順位は本人・家族・飼い主の方が先にある事になり、
本人や家族・飼い主が自分自身やその家族、動物に治療行為や手術を行ったとしても、
医師法違反、獣医師法違反の範囲外となります。

なら、医師、獣医師というのはなんなんだ、
ということになれば、あくまで"代理人"だ、ということになるのかもしれません。

もしくは、あくまでも医療と言う行為そのものを、
医師、獣医師以外の人間に踏み込ませる事を許さない独占行為と見なすのであれば、
たとえ本人・家族・飼い主といえども、
おいそれと勝手に治療行為をする事ができないという事になります。

もしそれを厳格に適用するのであれば、
転んで傷をしたとしても、そこを自分で消毒しても医師法違反となってしまうわけで、
そこまで制限されるという事はあり得ませんが、法律の適用範囲というのは、
杓子定規では適用できない、けっこうややこしい部分があると思います。

以前の記事で、
「人間では、家族と言えども医療行為を行えば医師法違反ですよ」
というコメントをいただいていましたが、
人間で医療行為が本人・家族は不可で、
動物であれば医療行為は飼い主なら可、
というのであれば、
医師法の「医業を行うのを医師に限る」という文言と、
獣医師法の「医業を行うのを獣医師に限る」という文言では、
言葉の意味が異なって来る事になります。

もし、医師法と獣医師法の文言の意味合いが異なっていて、

動物はモノであるので、自分の所有権の及ぶ範囲内においてなにをしても許される

ということなのであれば、
「同じ"命"に対して医療行為を行っている」獣医師の仕事を侮辱している考え方だと感じます。

人間で、家族であれば手術可だからといって、
手術できるかと言えばそうではなく、
もし、知識や技術、設備、必然性が無くむやみに手術をして、
死に至らしめたりすれば、当然、医師法云々以前の問題として、
「殺人罪」に問われてしまうと思います。

農水省に問い合わせることの原因となったブリーダーは、
十分な設備も無く、手術をして、その都度動物を死に至らしめているわけで、
知識や技術、設備、必然性も無く動物を傷つける行為を行って殺しているのであれば、
たとえ「殺人」でなくとも、「動物愛護法違反」という法律違反は、
十分に犯してしまっているのではないかと思います。

動物に害をなさないように行為を行っていないというのであれば、
その行為は、たとえ飼い主であったとしても、
"許されない"ものとならなければいけないと思います。

自分の所有するものであれば、傷つけたり殺したりしても、
罪に問われる事はないというのは、どう考えてもおかしいと思います。

農水省の返答の意味を、もう一度根本の部分を聞いて欲しいところです。
それにしても、自分の所有する動物であれば手術しても可、
という見解というのはどうなんでしょうね。
そうであれば、"獣医師って何だ"、という気にもなってしまいます。