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部屋に「しびん」がある朝鮮は未開の国?

【新刊】本間九介著 チェ・ヘジュ訳『日本人の朝鮮偵察録 朝鮮を知る』(キムヨン社)

 1893年に釜山に潜入し、行商をしながら朝鮮を探った日本人・本間九介が、壮士集団「天佑侠」の機関紙「二六新報」に1894年4月から6月まで連載した文を、日清戦争発生当時に本にまとめたもの。「1万冊の本を読んだエリート」と伝えられている著者は、後に韓国統監府や朝鮮総督府でも働いた。

 著者の目に映った朝鮮は、衰亡の道をたどる未開の国だった。本間は「朝鮮人は室内に“尿綱(しびん・小便つぼ)”を置きながら、無心に過ごせるほど不潔だ」と書いた。また本間は、日本人住居地を歩き回り、日本語で客をつかもうとする朝鮮の人々の姿を描写し、「『ローマ帝国衰亡史』の著者、エドワード・ギボンが朝鮮を見たら、自信を持って『朝鮮衰亡史』を書いただろう」とも述べている。

 さらに、本間は「日本の商家の女たちが言葉を学び、朝鮮の女や子供に接近すれば、彼らの好みに合う品物を供給し、輸出を増やせるだろう」と書いた。この文からは、1868年の明治維新で近代化に成功した日本の優越感あふれる視線や、不気味さを感じさせる。

クァク・アラム記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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