右肩上がりだった全国の自動車保有台数が減少に転じた。人口減と運転をやめる高齢者の増加が大きな要因とみられる。
自動車検査登録情報協会の発表によれば、二〇〇七年度末の保有台数は軽自動車や二輪車を含めて七千九百八万七百六十二台で、前年度末に比べ0・2%減った。終戦直後の一九四六年度に統計を取り始めてから、年度ベースで初めての減だ。
車は日本の経済成長のシンボルであった。「数字でみる日本の一〇〇年 改訂第5版」(矢野恒太記念会)で振り返ると、自家用車が普及しだしたのは六〇年代半ばからだ。まだ高価で、庶民には手が届かなかった。六五年の保有世帯は一割に満たない。それが十年後には、四割を超えた。
まさにうなぎ上りである。国民所得の伸びもあるが、道路の舗装率が四六年の1・2%から七〇年に15%、七五年には30%超となるなど道路整備の進展が、車社会の到来を後押しした。高速道路も次々と開通していった。
自動車産業のすそ野は広い。日本経済のけん引役を果たしてきただけに、国内市場の縮小は景気の先行きを危うくしかねない。半面、環境に対する負荷を軽減する可能性もありそうだ。
道路整備計画の見直しも必要になってこよう。初の車保有台数減から、時代の転換が感じられる。