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厳戒のチベットで五輪聖火リレー 武装警官、沿道固める

2008年6月21日13時15分

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写真北京五輪の聖火リレー沿道の警備にあたる警察官や武装警察官ら。沿道の商店はすべてシャッターを下ろしている=21日午前、中国チベット自治区ラサ、代表撮影写真中国チベット自治区ラサのノルブリンカ前をスタートする北京五輪の聖火リレー=21日午前9時12分、代表撮影写真ラサのポタラ宮前広場に到着したチョモランマ登頂の聖火の種火(舞台中央左)と中国内外をリレーされてきた聖火。このあと聖火台で二つの聖火は合流した=21日午前、代表撮影図

 【北京=阿久津篤史】3月に大規模な騒乱が起きた中国チベット自治区ラサで21日、北京五輪の聖火リレーが行われた。現地からの情報によると、テロや抗議活動を警戒する当局は一般住民を締め出すなど、厳戒態勢を敷き、大きな混乱はなかった。

 歴代ダライ・ラマの夏の離宮だったノルブリンカ前の広場を起点とする9.3キロのコースには5メートルごとに武装警察官らが並び、終点のポタラ宮前の広場は武装警官ら数百人が警戒にあたった。沿道で見物できるのは許可証を持った人だけ。見物人がまったくおらず武装警察官だけの場所もあり、商店は沿道だけでなく周辺でも閉められた。チベットは騒乱後、外国人の受け入れを停止。今回取材できる海外メディアも20社30人に限定された。

 走者156人の内訳はチベット族が75人、漢族77人など。1時間半のリレーの後、ゴール地点で5月にエベレストに「登頂」した聖火の種火と合流した。

 チベット騒乱を鎮圧した中国政府の対応への批判が4月、長野など世界各地での聖火リレー妨害や抗議につながった。ラサでのリレーはチベット人支援組織などの反発も強い。自治区内のリレーは当初ラサ以外の地区も含め3日間の予定だったが、四川大地震後の日程調整で1日だけに短縮。組織委は新しい日程を4日前まで発表しなかった。

 また国営新華社通信によると、自治区のペマ・チリン副主席は20日夜の記者会見で、騒乱に関与したとされる1157人を釈放したと発表した。聖火リレー前に国際社会にアピールする狙いとみられる。これまで42人に有罪が言い渡され、116人が審理手続き中とも明らかにした。

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