MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。

G8共同声明、温暖化対策で省エネ、原発推進

2008.6.8 18:53
このニュースのトピックス中国経済
原油高騰問題や地球温暖化対策を議論した主要8カ国(G8)と中韓印によるエネルギー相会合=8日、青森市内原油高騰問題や地球温暖化対策を議論した主要8カ国(G8)と中韓印によるエネルギー相会合=8日、青森市内

 地球温暖化対策と原油高騰問題を議題とした主要8カ国(G8)と中国、インド、韓国を加えたエネルギー相会合が8日、青森市で開かれ、原子力発電の有効性を指摘した共同声明の「青森宣言」を採択した。宣言には、G8諸国が国別に省エネ推進目標と行動計画を策定、公表することが盛り込まれ、太陽光発電や原子力発電などを推進するため、中韓印を加えた11カ国が場合によっては国別の推進目標や行動計画を策定することで合意した。

 原油高騰問題については、11カ国が「現在の原油価格は異常」との認識で一致。前日の日米中韓印5カ国会合で合意した原油の在庫データなどの提供を強化するだけでなく、金融面の実態解明の必要性が指摘された。宣言では今月中旬のG8財務省会合で議論されることを「歓迎する」として、取引市場の透明性確保などに期待感を示した。

 原発について、昨年のドイツのハイリゲンダム・サミット首脳宣言は「原発推進国がエネルギー安全保障の観点から重要性を強調した」と記すにとどまった。しかし、青森宣言では「多くの国が気候変動緩和とエネルギー安全保障の達成手段として、関心を表明している」と、より踏み込んだ表現になった。

 共同会見でも、長年にわたって原発から手を引いていたイギリスやイタリアの閣僚が「これから原子力に投資したい」「新しい原子力の時代に入ろうとしている」と指摘。約30年にわたって原発の新規建設から遠ざかっていたカナダも「新しい原発を建設しようとしている」と述べ、「原子力ルネサンス(復興)」を印象づけた。

 また、G8諸国は、二酸化炭素の地下貯留(CCS)について2010年までに20件の大規模プロジェクトに着手する方向で合意。11カ国は国際省エネ協力パートナーシップ(IPEEC)の設立で合意し、日本が推奨しているセクター別アプローチについても「エネルギー効率の改善に有益で、各国や企業のさらなる協力を歓迎する」とした。

このニュースの写真

原油高騰問題や地球温暖化対策を議論した主要8カ国(G8)と中韓印によるエネルギー相会合=8日、青森市内

関連トピックス

PR
PR
イザ!SANSPO.COMZAKZAKFuji Sankei BusinessiSANKEI EXPRESS
Copyright 2008 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。