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June
11
2008
今の、いやここ数年の日本は、似合わないシステムに無理やり当てはめようとする歪のようなものが随所に生じてしまっているような気がしてなりません。構造改革=新自由主義という構図を無理やりこじつけて、アメリカ迎合型の構造改革をブームに乗った小泉元首相が推進し、その結果生じた社会的な格差問題や本来もう少し機能するはずであった年金問題の歪などが相次いで発生。その後処理が出来ずに失墜した安陪元首相。そしてリーダーシップが取れない福田現内閣と、政治不信と表現するより、混乱を収拾するためのポリシーがまったく見当たらないことによる将来不安が、国民の意識を硬直化させてしまっている・・・。いや、本当はそうではなくて、弱肉強食という新自由主義的な発想を日本人は受け入れないのではないかと思うのです。
日本のシステムは敗戦によってドラスティックに変貌しました。そして、それはなにはともあれ「平等主義」「民主主義」という理想に非常に近づいたものだったと思います。おそらく世界でも最も忠実にこの理想を追い求めた国民ではないかと。国全体が急激に変貌可能なほどにドラスティックな敗戦体験があってこそ、世界で類をみないほどの崇高な社会システムを追求できたのだろうと思います。明治維新による社会変革も相当に激しいものだったのでしょうが、国民にとって支配階級による政治という図式はほぼ変化していないことから、意識改革はそれなりに緩やかだったのではないかと思います。
その日本人の「平等、民主主義」の意識と新自由主義の弱肉強食という競争原理の隔たりは非常に大きいのではないかと考えます。たとえそれが経済というフィールドに限定されるとしても、資本主義経済のなかでは、ややもすれば思想や行動規範のなかに遠慮なく踏み込んでくる競争原理は、経済的な勝者を幸福にする一方、敗者はとことん追い詰められてしまう。ここでの成功とは、とどのつまり「富の偏り」のことなのだろうと思うのです。同じように中国やインド、ブラジルなどの新興国では明らかに貧富の格差が広がりつつあります。いや、日本を含めた先進国でもその点は例外ではありません。広くあまねく広がる富は、偏れば一部の勝者にとってはどんどん厚く確固たるものになる。その偏りを合理的かつ正当性を持たせて実現しようとするのが、新自由主義なのではないかと思えるのです。
いまの日本の閉塞感は非常に濃いものとなっていると思います。従来では考えられないような異常極まりない犯罪の多発による閉塞感。物価上昇による経済的な閉塞感。勝者と敗者の間に聳えつつある格差の壁。ふたを開ければボロボロになっていた社会制度による将来不安。そういうネガティブなファクターが、募ることによりより大きな閉塞感となることは言うまでもありません。私はその原因が、本来日本人が持つ本質的な価値感とあい入れないシステムを無理やりに導入しようとしたことに対する抵抗感にあるのではないかと思えて仕方ないのです。
企業は公務員と同等に社員を扱ってきたし、明らかに社会システムの根幹となっていた終身雇用制度は、瞬く間に崩壊しました。官僚や公務員は、安定した生活と高額な年金を享受できるのに、民間は厳しい競争の波にさらされる社会。またその企業も利益を計上することが唯一無二の目標とされ、そのために人件費を大幅に削って経費削減をする。その結果、正社員雇用は減り、人材派遣による労働力代替が行われることになった。確かに初期の目的は達成できたのでしょうが、肝心の労働スキルや労働生産性は低下の一途をたどっています。しかし、ここでなにより重要なことは、従来では利益増大=賃金上昇という不文律が、いまではまったく無視されているということです。物価は上昇して当たり前なのが、資本主義です。しかし、ここで賃金上昇が起こらなければ、経済の合理的な発展など望むべくもありません。なのに、大企業は史上最高益を出すという本質的な矛盾は、社会の閉塞感の大きなファクターであることは言うまでもありません。
その結果、社会に大きな経済格差を産み落とします。これこそが富の偏りと表現できる現象なのでしょう。いま、私たちに必要なことは、この閉塞感を解き放つインパクトあるリーダーの存在なのかもしれません。政治家かも知れないし、思想家かもしれないですが、将来を担保できるような信頼感、そして力強さ。しかし、往々にしてそういう存在は歴史上独裁者である場合が多いですが・・・・。非常にリスキーな選択を国民一人一人が強いられることは間違いありません。
私は、少なくとも日本人に合った形を作ろうという政治家や企業経営者が登場することを願っています。この時代、非常に保守的な考え方だと批判されるのかも知れないですが、返っていまだからこそ、それは非常に新鮮で革新的なのではないかと思っています。ニュージーランドや北欧諸国のように改革に成功した国の例では、むやみに新自由主義を取り入れたりはしていないということです。自国や自国民の精神に合ったシステムへ舵を切ることが、唯一の解決策なのだろうと感じています。皆さんはいかがでしょう?
June
10
2008
電源問題に端を発して様々な問題を話し合ってきた先週の台湾ミーティング、そして今週もまたいろいろな情報交換を通じて、やはり「現在の自作業界をなんとかしないといけない」という気運がだいぶ高まってきているように感じる。電源問題やメモリー問題に関しては、当社でも近々本格的なテストを大掛かりで実施する予定です。各社のご協力で従来にない実験装置をお借りして、出来るだけ詳細なテストを行ってみたいと思っています。そして、もっと言及するとメディア等でなぜこの問題がクローズアップできなかったのかということも含め、じっくりと話し合いの機会を持とうということになっています。結果は何らかの形で、当社のウエブサイトでも是非公開してゆきたいと思っていますので。
本当に気合を入れてのWiNDy ONLINE 全面リニューアルを本日敢行いたしました。今回のリニューアルは、WiNDy ONLINEのウエブサイトとしての奥行きや多くの皆様から絶賛いただいている製品紹介の詳細さ等豊富なコンテンツの間口をいかにTOP PAGEで表現できるかという課題に挑戦した意欲的なページでもあります。リアルページ数で約4000ページにも上る膨大なコンテンツを、出来るだけわかりやすくエントランスをご紹介できなければ、トップページの役割を果たすことはできません。その意味で、何度もミーティングを重ねて、今後どのように構成し、進化させてゆけばよいかということにまで、深く突っ込んだ議論を行いました。
ウエブページというのは、やはり時間とともに変化してしまうもので、その意味では非常に「イメージの固定」に苦労するわけですが、逆にそこが面白い部分でもあり、「いつ来ても変わらない安心感」と「動的なサプライズ」を両立させることが、大切です。実際の作業になれば、ビジネスでもあり、理屈通りには行かないのが常ですが、それでも単独コンテンツサイトとしては、非常に充実した内容になってきていると思っています。
お気づきの皆様も多いかと思いますが、いくつか変わった部分もありますので、ちょっとご紹介しましょう。
1)ALCADIA SERIESの英語ページ
「ENGLISH CONTENTS」として、ALCADIA ZRシリーズの英語ページをアップロードしています。これは、海外からのお問い合わせが非常に多い部分であり、近い将来のENGLISH PAGE製作の実験的な試みとしてページ製作を行ったものであり、英語TOP→英語製品ページという形を出来るだけ早期に制作してゆきたいと思っています。
2)新製品紹介のTOP絵
「TOP絵」は、サイトの中で最も重要な画像であり、特にTOPのTOPバナーはブランドの顔でもあります。今回のページではブランドイメージ画像で行くか、新製品紹介画像で行くか迷った末に、決定いたしました。ワイピングという古典的な手法を使っていますが、ある程度時間の幅を持った形での新製品紹介が可能になったと思います。
3)TOPのカテゴリーメニュー
TOPページのインデックスを今回は「PRODUCTS CATEGORY」という形で、TOP絵の下に設定するという手法を用いてみました。開いたときの解りづらさという部分もありますが、カテゴリトップを持っているのでご容赦いただけると判断いたしました。カテゴリの奥行きを一目で見ることが出来るという効果は、あると思います。
今回のもうひとつの目玉は、WiNDy ONLINE PREMIERを統合した点です。価格改定を意識したこともありますが、実は今後の製品ラインナップに非常に重要な意味を持ってくるのです。これに関しては今後の製品展開をご覧いただいたほうが良いと思いますので。
また、TOPページのコンテンツも、本日のアップでは最小構成となっていますが、日々充実させてゆきます。特にケースの比重が非常に高い構成から、PARADOXであったり、カスタムパーツであったり、またコンプリートであったりと、様々なコンテンツを散りばめて行く予定となっています。さらに、ケースの新製品も今後夏までに充実させてゆきますので、是非ご期待いただきますようお願い申し上げます。
June
09
2008
このところの新製品「OLIEON SLIMSURE」「MC3」のダウンロードカタログがアップロードされています。ダウンロードカタログはPDF形式ですが、インクジェットプリンタで出力していただいても非常に鮮明な画像がお楽しみいただけると思います。特にこの2製品のエアフローに関しては、百の言葉を並べるより画像で理解していただくほうが、よりわかりやすいと思いますので。内部空間のタイトな製品の場合、ケースを製作する側で、いかにエアフローに苦心しているかが、少しでもお伝えできると嬉しいですね。このあたり、技術が非常に重要な部分でもありますので。
是非、ダウンロードしてじっくりと製品をご検討いただければ幸いです。
■■ 製品カタログダウンロード ■■
OLIEON SLIMSURE / MC3 追加いたしました!
June
08
2008
秋葉原が血に染まってしまった・・・。通り魔殺人での残忍な犯行はまさに異常な事態。「萌え」「オタク」「フィギュア」「メイドカフェ」等々。秋葉原の街を特異な文化圏のように演出して、それをメディアも煽って、一種異様な雰囲気に仕立てた。年々電気街やパソコン街のイメージは薄れ、地方の人の中には、この街はそういった独特の趣味を持つ人達の集まる場所というイメージが定着してしまいました。しかし、皆さんもご存知の通り、素顔の秋葉原の街は、東京のどの繁華街と比べても特に変わったところなどまったくない普通の街であり、そこに集う人々も普通の人々です。再開発も進み、都会的な雰囲気が目立ってきて、とてもスッキリとした街並みへと変貌を遂げつつあるのです。何かと話題の多い街ではありますが、地元の皆様の努力もあって、本当に新しい活性化の道を懸命に模索している地域でもあります。もちろん、いまだ、自作パソコンにとっては「聖地」でもあります。自作という文化は、この街から生まれ、そして大きな文化となって日本中に、そして世界中に広がってゆきました。ひとつの都市の、ひとつの街が文化の発信地としてこれだけ多くの影響力を持つということは、世界中探しても数えるほどしかないと思います。
その秋葉原で起きた、白昼の惨劇。「通り魔殺人」という無差別犯行。本当にショックです。見慣れた街の見慣れた風景。それが、犯行現場として生々しい映像となって届けられたことに対する憤り。犯人のたとえどのような理由があろうと、まったく許されざる犯行であることは言うまでもありません。
昨今の、この日本の閉塞感は一体何なのでしょう。相次ぐ犯行後、遺体をバラバラにしてしまうという事件のその心理状態の蔓延。官僚がタクシー利用に際し不正に受け取る利益報道、年金問題、官僚問題で国民を欺き続ける政治。この異常な社会の閉塞感こそが、こうした悲惨な事態を招いているようで・・・・。
お亡くなりになった方々のご冥福をお祈り申し上げます。
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