□ アドレス税特区構想: どうでもいい理念的屁理屈議論ばかりで まったくなにも決まらないJPNIC/JPOPM体制。 ここに風穴を開けるべく、現実的打開策をいきなり提案。 アドレス税特区構想: 定義: あるアドレス空間(たとえばクラスA一個)の内部で、 アドレス税と売買解禁を実験的に先行実施する。 方法: いろいろあるが、一番簡単なのは以下のよう。 事業主体は、以下のよう。 1、すでにクラスAを保有している一私企業が行う。 2、一私企業が、そのために新規にクラスAをICANNから取る。 なお、クラスAというのは、ひとつの例であって、 実際には1000万個といった程度で アドレスを保有している組織なら何でもいい。 いずれにせよ、やるのは一私企業。 アドレスは、当然課税される。ここが一番キモだからね。 また、売買も当然自由。 いってみれば、これは、ICANNが支配する現在のIPアドレス空間のなかに、 ある種の荘園のような私的な領土を作るようなものですが、 それだけでも、その運営を合理的に行えば、 クラスA一個でインターネット全体が回ると思います。 この場合、アドレス税は、ようは、私有地内での料金の取り方、 別の言い方をすれば、遊園地内部での乗り物の料金の設定方法と同じなので、 ICANNの決定が不要なのはもちろんのこと、法律的にも まったく自由に取れる。 また、売買も、ネットワークゲーム内のアイテムの交換みたいなものなので、 やはり一私企業の勝手な方針で勝手にやれる。 実際のやり方としては、 多分、ドメインと同じで、 大本がいて、その代理店のような業者が 実際に売買なり登録なりをする、という形なんだろうけど、 それはどうでもいいこと。 ユーザから見た使い方: ドメインをとるのと同じ感覚で、 クレジットカード番号を入れれば、 即座にIPアドレスが取れます。 激安ドメイン業者というのは山ほどありますが、 あれと同じで、激安IPアドレス業者というのが現れるでしょう。 初期費用100ドル、年間費用300ドルでクラスCが即座にあなたのもの!みたいなの。 この300ドルのうち、256ドルが税金。また、初期費用100ドルの何割かは、 どっかからアドレスを買ってくる費用。 当然、取れるアドレスの範囲は、特定のクラスAの内部になりますが、 それで問題ないでしょ? また、このIPアドレスは、 プロバイダ独立なんで、 一度買ってしまえば、ほかのプロバイダに持ち運べます。 まあ、受け入れてくれるかどうかはプロバイダ側の判断だけど。 また、これをやってしまうと、まったくサマれなくなりますが、 初期費用10ドル、年間費用1ドルで1個のIPアドレスが、というのもあるでしょう。 こっちは、さすがにまったくのプロバイダ独立とはいかず、 上流プロバイダがどこどこじゃないとだめ、 とかの制約があると思います。 まあ、それも、フルラインルータがどうなるかによりますが。 効果: セコく使っていけば、クラスA一個を特区にするだけでも、 枯渇問題は解決するだろう。 すくなくとも、 アドレス税や売買解禁がどのような影響を持つのかを 先行実験できる利点は大きい。 問題点: たった1000万個レベルで売買解禁をする場合、 どうしても粒度を高めなければならない。 つまり、細分化する。もっというと、集約できない。サマれない アドレスに分割しないと、売買が成り立たない。 最低でもクラスCには分割する。 この場合、ようは、フルラインルータが必要。 このあたりをどうするかは難しい問題。 ここで一番厄介なのは、 サマれないアドレスを流さない限り、 実行主体の上流ISPの中に閉じた、ある種のイントラネットになってしまうので、 ここはどうしても グローバルに広報するしかないのだが、 そんな変な広報を他のISPが受け入れるのか。 逆転の発想: いまのインターネットって、世界規模で見れば、 いわゆる Tier-1 プロバイダが支配しているわけでしょ。 で、そのあたりに割り込みたかったんで、NTTコムはVerioを 5000億円で買った。ここまで、俺の理解って正しい? で、これが正しいとして、、、。 さすがNTTといえるアホな金の使い方。 俺の施設設置負担金(あの7万円ね)返せよ!!!!!。 1ビットでもアタマを使えば、こんなカネ払わなくてもいいんだよ。 で、なぜそれがアドレス特区に結びつくか、というと、、 最初はいろいろ苦労するでしょうが、 フルラインルータを前提に、サマれないアドレスを流しまくる 最上位プロバイダ網を勝手に立ち上げるんだよ。 最初は、だれもピアリングしてくれないだろうが、 そのうちなんとかなるんじゃないか? なにせ、特区とピアリングすればIPアドレスがクリック一発で取れるんだから。 ようは、一部のアメリカ系大手ISPに牛耳られていた いままでのインターネットのバックボーン状況を 一気に逆転する必殺兵器となるかも。 正直、IPv6によるニッポンインターネットの覇権がどうこう、 なんていう郵政省のどうしょうもないお題目より、 こっちのほうがよほど面白い。 通産省みたいにGRルータなんて応援しなくてもいいしさ。 モノは悪くないけど、あんなの、お上に頼らずに自分で勝手に作れって。 つーか、だから売れないんだよ、あれ。あれが売れない理由は、 技術力ではなく、製品のデキでもなく、 お上に頼ろうというネジ曲がった根性が根本的理由。 NTTや通産省の周りなんてチョロつかず、 いきなりTier-1 ISPあたりに特攻する気合があればなんとかなるのに。 実行主体: どっかの民間企業でもいいですが、 JPNICでもいいです。 極端な話、某村井センセの例のクラスAを JPNICがこれにつかうだけでも、 もしかしたらアドレス枯渇問題は解決しちゃうかも。 まあ、フルラインルータどうするんだ? ってのはあるけど。 個人的には、 これだけでもあと30年 v4インターネットは回ると思います。 別の言い方をすれば、クラスA一個をセコく有効活用すれば、 v6移行は不要だと思われます。 なお、この構想ですが、事業計画書っぽいものもデッチあげましたので、 下記をご参照あれ。 提案が当たった場合を仮定して、 気の早いことに事業計画書を作っちゃいました。 どーしよっかな、これ。 相も変わらず超適当な書き方で恐縮ですが、 こっちもそんなに暇じゃないんだよな。 で、この事業、だれかやってくれないか?(無責任モード)。 権利とか主張しないからさ・・・・。 Japan IP Address Market JIPAM 事業計画書 その他名称案 株式会社日本IPアドレス特区 株式会社日本IPアドレス管理 株式会社日本IPアドレスレンタル 「特区」はインパクトはあるけど、 ちょっとキワものっぽいな。 あと、英語に訳しづらい。 □はじめに 2008年現在、インターネットの電話番号ともいえるIPアドレスの枯渇が叫ばれており、 JPNICによれば、早ければ2011年にも枯渇する、と予測されております。 これに伴い、電話番号の桁数の拡張と同じく、 IPv6への移行が必要と言われております。 これは、技術的には正解かもしれませんが、現実には 移行コストの莫大さが非常な困難となっており、 果たして移行が成功するか疑問視されております。 筆者(岡島)は、それに対し、現行のIPv4のまま、 アドレス利用の効率化により枯渇を回避する方策を提案して 一定の評価を得ております。 この状況を鑑み、IPアドレス枯渇問題を、 従来方式と互換性を保ったまま、市場原理の導入により解決を 目指すのが本事業計画の目的であります。 □事業の目的 IPv4のままでの枯渇問題の解決 □解決の手段 (フェーズ1) ・1IP年間1000円で、アドレスを貸す。 (フェーズ2) ・フルラインルーター前提のTier-1になる。 □価格の妥当性 固定IPサービス、追加IPアドレスサービスなどの名称で、 実質的にISPはIPアドレスを売っているが、 この場合、年間1000円をはるかに超えるのが通常。 具体的には月々1000円など。 よって、年間1000円で買えるのはむしろ安い。 また、このような追加IPアドレスサービスなどが 月々1000円などで出ていることが、IPv6が無理であることのひとつの傍証。 なぜなら、IPv6では、40億個程度のIPアドレスなら非常に簡単に 無料でもらえるのだが、 たった一個のIPアドレスに月々1000円を払うことはあっても、 無料の40億個のIPアドレスのためにv6に移行する組織はない。 それぐらいに、v4アドレスには需要があり、v6には需要がない。 なお、別項で、アドレス税を年間1ドルといっているが、 これとの整合性だが、 アドレス税は、退蔵を困難にする最少の額。 貸し出し料金は、ユーザの懐具合も考えた「売れる」額。 □なぜ枯渇が解決できるのか 年間千円ということは、クラスCなら年間25万6千円。 このような値段を払ってまでの無駄遣いはありえなく、 だれもが、 1アドレス単位で、しかもNAT/SNIなどで 節約に節約を重ねて使用すると思われる。 コスト構造が、 ( 年間1000円 + NAT や SNIのコスト)< IPv6移行コスト(の減価償却分) であれば、IPv6移行よりも、なるべくアドレスを借りようとする。 よって、この会社からアドレスが借りられる限りは移行は起きないし、 枯渇も起きない。 つまり、年間1000円払える人間の数が、調達できるv4アドレスの数を 下回っている限りは枯渇は起きない。 逆に、このコスト構造が成立しないということは、 移行コスト低減策の開発が大幅に進んだ(または移行利益拡大策が進んだ) 場合であるが、その場合は、 この会社のビジネスは失敗に終わるが、そこは素直に損切り。 そうなればそうなったで、 みんなでIPv6に移行すればいいのではないか? このコスト構造が成立するとして、問題は、 貸せるアドレスが十分にあるか。 仮に、この会社が使えるアドレスがクラスAひとつだとして、 年間1000円を払ってまで使いたい需要が1600万個以下であれば 問題は解決する。 また、それ以上の需要があっても、追加で貸し出し用アドレスブロックが 獲得できれば、やはり問題は解決する。 唯一問題が解決しないのは、1000円を払ってもあくまでIPv4を貫く、 という 需要が何億個も来た場合であるが、 その場合、貸し出し料金だけで年間何千億円にもなる。 よって、その可能性は非常に低いといわざるを得ない。 また、そこまでカネが集まるなら、そのカネをICANNにプールし、 それを移行費用の財源にあてればよい。 (ただし、そのプールが損金になるような税金対策が必須。)。 以上総合すれば、よって、本方式により、非常に高い可能性で枯渇問題は解決する。 □役員概要 具体的なことは書きようがないので当然略。 とりあえず、以下のような人が必要。 まず、とにかく「エラい」人で固める。 この商売は、政治的な交渉がキモのひとつなんで、 エラい人は必須。 いろんな意味、いろんな方向性で エラい人が必要だけど、とりわけ、そのなかに、 1、ICANN / IANA / JPNIC的にエラい人。 これがまずフェーズ1からいきなり必須。 さらに、フェーズ2以降は 2、IX的にエラい人。 3、海底ケーブル的にエラい人。 この2つもいる。 □資本金 フェーズ1: IPアドレス購入費用を除けば、 とりあえず3億もあればOK。 問題は、IPアドレスを買うのにいくらかかるかだな。 JPNIC / APNICあたりがタダでくれるととてーも嬉しい。 別の言い方をすると、会社創立時の 資産勘定の最大の項目はIPアドレスです。計上できないけど。 フェーズ2: 自分でやるなら100億円ぐらいか? が、それよりもバイアウトのほうがマッチベター。 □エクジット フェーズ2でのバイアウトですかね、やっぱ。 運がよければ100億円ぐらいで 大手通信会社、大手ISPなどにお買い上げじゃないか? □業績予測 もし、クラスAが年1000円ですべて貸し出されれば、 理論的には年間160億円の売り上げ。 コストはほとんどかからないので、これがほぼそっくり純利益になります。 スゲェ!。 が、当然、実際問題そんな利益が出ることは決してないでしょう。 ようは、売れ残ると思います。 別の言い方をすれば、枯渇はしないんです。 売れ残っているものが枯渇?なにを馬鹿なことを。 □アドレスの運用 1アドレス単位で貸す以上、 すべてのISPで運用できるわけではない。 提携ISPオンリー。 このあたりは、政治的な問題もあって、いろいろと面倒な話になるだろうな。 □海外 「日本」と社名につけてるのは、JPNIC関係の政治的な配慮であって、 日本でしかやらないわけではないです。 まあ、日本って付けておいたほうが、あとあと政治的交渉がやりやすいだろうな、と。 で、その社名とは無関係に、海外でもやりたいですな。 おかしなサマりかたをしてるんで、向こうのTier-1 ISPには 思いっきり嫌われるだろうけど、 あちらのISPにも配りたいねぇ。 たとえば、Tier-1を通さず、日米直通回線でトンネリングするとか? すげぇ効率悪そう&頭悪そう。 なんかいい案はないですかね。どうしよっかな。 ・・・と、一応事業計画書っぽいスタイル???で書いていたら、 いい加減面倒になったんで普通に書く。 こっちは忙しいんだよ。つーか、第一、 事業計画書の形式って、なにやるかが完璧に決まったあとじゃないと 書けないんだよ。 まず考えないといけないのは、どうやってIPアドレスを手に入れるか。 まあ、なんとかはなるんだろうけど、とにかく考えないといけない。 最低でも100万個ぐらいは必須。できればクラスA(1600万個)あるとグッド。 ICANN / APNIC / JPNICから貰う、という最も順当な手段以外に、 どっかから手に入れる、持っている企業を買収する、 などとやり方はいろいろあるのだが、いずれにせよどうするか。 が、そんなことは実はどうでもいい。 この事業計画で一番ポイントなのは、IPアドレスの入手ではなく、 (それはなんとかなる)、 そのあと。 ようは、フェーズ1は、フルラインルータがないことを前提としてます。 ここは、鶏と卵の関係があるのでどうしようもない。 アドレス市場が活性化し、1アドレス単位での売買が当然にならない限り、 フルラインルータは意味ないし、そもそも、 1アドレス単位などという、 そんな(いまの常識からは)異様な広報を受け入れるISPがない。 逆に、その異様な広報を無理やり押し付けることにより、 Tier-1の政治力を得ることがフェーズ2につながる重要なところ。 が、しかし、その押し付けも、フルラインルータがあってのこと。 ・・・で、つらつらと書いたこの鶏と卵問題の解決策は、 とりあえず、ショボいけど、最初のうち(ようはフェーズ1)は、 アドレスを強制変更することにより、 むりやりサマるしかないですね。 定期的に、アドレス割り当てに「デフラグ」みたいなことをして、 強制的にサマるんですよ。 これだと、たとえ1単位で配っても虫食い状にはならず、 もし、クラスC単位でISPに撒けば、最悪でも(255*提携ISPの数) しかムダは生じない。 問題は、アドレスを借りたユーザ側。 定期的にIPアドレスが変わる可能性があるわけですよ。 うっざー。 たとえ、適切にDNSとかを設定しなおしても、 DNSの設定変更が浸透するまで自分のサーバが見えなくなっちゃう。 第一、その変更、だれがするの?そのコストは? また、変更期間の空白をなくすためには、 マルチホーム(というのか?ひとつのI/Fに複数のアドレスをつけるやつ) が必要ですが、 これをどう運用するのか。 単に動くだけならともかく、F/WやIDS、ログ監査までぜんぶやるとなると、 すっげぇ面倒なわけですよ。 それとも、移行期間中は愛と平和のデジタルノーガード戦法で行きますか? まあ、もしかしたら、アドレスを返すユーザと、 そのISPからまた借りるユーザがうまく均衡すれば、 デフラグは不要なんで、何とかなっちゃうかもしれませんが、、、。 というか、新規貸し出し数のほうが多ければOK。 これでなんとかなればいいんだけど、、。 が、しかし、どこかで貸し出し数と返却数が均衡しない限り 枯渇問題は解決しないし・・・。 いやぁ、どれをとってもショボい方法で・・・。 ようは、何がいいたいかというと、 事業計画書としてはあまりにもオタッキーなんで 意図的に省略したけど、 フェーズ1とフェーズ2の最大の相違点は、 このIPアドレスの強制変更というあまりにもショボい制約の有無です。 これ、どーすかね。受け入れらるかなぁ。なんとかなんないかねぇ。 フェーズ1は、とにかく、フルラインルータが鶏と卵問題により 出てないので、強制変更有りでエンドユーザにゴリ押しする。 フェーズ2は、フルラインルータを使い、強制変更なし。 ただし、その滅茶苦茶な運用を認めさせるべく、こんどはエンドユーザじゃなく Tier-1にゴリ押し。 これが通っちゃえば、いきなり自分もTier-1に仲間入りの政治力を 得られる。で、その政治力を大手ISPに買ってもらうのがイクジット。 これがうまくいくといいんだけどな。 ・・・で、結論なんですけど、 だれか、この事業、やってみませんか? なお、アイディア料などは請求しません。 氏名表示権なども不要です。 極端な話、「自分のアイディアだ」と勝手に主張して、 私に無断で勝手に儲けるのもアリです。まあせいぜいがんばって。 |