□ E2Eってなんだ? まず、E2E(いーつーいー)ってなんだ? ってことですが、 End to End の「to」の部分を、同音異義語である「two ( 2 ) 」に置き換えたもので、 IPv6原理主義者の最大の教義となっています。 で、その意味ですが、 ようは、パソコンとパソコンが、直接通信することですね。 途中にサーバとかを入れずに、直接通信すること。 P2P(Peer to Peer)と大体同じ。 で、大切なのは、これが、インターネットの基本理念であること。 サーバからHTMLを持ってくるんじゃなく、 パソコン同士が勝手に通信しあうのが、基本理念なんです。 この場合いいのは、サーバを構築したりしなくても、 すぐ新しい機能が実験できること。 パソコン2台、という、通信の最低構成だけで、新方式が実験できるんです。 このような、お手軽な実験環境が、インターネットの自由と進化を支えてきた、 というのは間違いない事実。 で、細かい理由はさておき、これをやるのはv6のほうがいいんですよ。 よって、インターネットの自由と進化のためには、v6移行を、 というのはまんざら間違いじゃない。 こういった自由の中から、次世代キラーアプリが出てくる、 というのがIPv6推進派の言い分です。 □ E2Eを徹底すると? たしかに、E2Eによる自由により次世代キラーアプリが、 というのはそれなりに正しいですが、 しかし、 そんなののために、日本全体をv6に移行させるのははっきり言って迷惑。 ちなみに、E2E真理教徒(=IPv6真理教徒)は、このE2Eという 彼らにとっての絶対的教義を徹底させるため、 なんと、(要約すれば)企業のファイアウォールをなくせ、 と言ってるんですが、死ねよ。 v6原理主義者が、NATによるv4延命に執拗に反対するのは、 これがE2E (正確に言えばL3による「真の」E2E) に反するからなんですが、E2Eを徹底するためには、 ファイアウォールを廃止する必要があります。 でも、会社のLANの内部で、無許可で勝手な新技術とか使ってんじゃないって。 なんかの事故を引き起こしらたらどーすんの? こんなのありえないよ。 しかも、それを外部に勝手に公開? 絶対ありえない。やれるわけないでしょ。 さらに、ファイアウォールなし。 もうねぇ。絶対絶対ありえねぇ!!!。 というか、いまの大企業なんて、L7のProxy経由でしか 外とつながってない上、URLフィルタリング、ロギングは当たり前、 ウイルスチェックまでやってて、さらに、今後は個人情報の漏洩チェックの フィルタも入るだろうな、という状況。 この状況で、ファイアウォールなしのL3のリーチャビリティを、だって? もうねぇ・・・。 逆に、そこまでE2Eに徹底してこだわる気がないなら、IPv4でもIPv6でも E2Eはそんなに変わらない。よって、自由と進化もそんなに変わらない。 社内LANまですべて外部に公開、なんて 許されるわけないんだから、 この時点で、もう、E2Eの維持のためのv6移行、という v6真理教徒の唯一最大の教義は否定されてるんだよな。 □ E2Eによるキラーアプリ? 第一さ、その次世代キラーアプリってなによ。 それがいつまでたっても出てこない理由は? え?E2Eの環境がないから?ご冗談を。 いまのv4でも、一応E2Eはできるんだから、 それで勝手にやればいいじゃん。 あ、あった。某ファイル交換P2Pソフト?(繰り返すが、E2EとP2Pは大体同じ意味)。 ようやく出てきたアプリがそんなんじゃしょーがないでしょ。 それとも、社内LANで自由に某ソフトを利用するためにv6に移行しろ、 とか主張したいんですかねぇ、やつらは。もうねぇ。 さらに、 実は、いまでも、NTTのFletsを使っているなら、だれでもIPv6は使えるんですよ。 いや、それ以外でも、IPv4オンリーのISPでも、 トンネリングという技法を用いれば、むりやりIPv6は使えます。 よって、そのキラーアプリとかなんて、それ使って勝手にやれば? また、慶応大学湘南藤沢キャンパスとかは、やはり完全v6化されてるんで、 やはりその中で勝手にやれば? ・・・などといっていたら、v6狂信者から爆笑の言い訳が届きました。 E2E環境が悪いから、キラーアプリが出ない。 SFCの内部だけ、などといわず、全国民がE2Eしている状況じゃないと、 キラーアプリは出ない・・・だそうです。 なんじゃらほい。 ようは、社内LANで自由に某ソフトを使えるようにしないと その画期的キラーアプリってのは登場しないようです。 もうねぇ。 □ E2Eキラーアプリの鶏と卵? たしかに、E2Eとキラーアプリの間には、「鶏と卵」問題があるのは事実です。 よって、100億歩譲って、E2Eの普及度が低いことが キラーアプリの障害になってるとしますよ。 でも、それは、普及の障害ではあっても、出現の障害じゃないですね。 いまでも、いろんな方法でE2EもP2Pもできるんだから、 たとえベストの環境じゃなくっても、なんかは現れるでしょ。 鶏と卵をブチ破るパワーがあるアプリこそが、キラーアプリですし、 それが出れば、鶏と卵問題なんて解決します。 それとも、ベストの環境じゃないと何も出現しないんですかね。 ワガママですねぇ、その「キラーアプリ」は(爆)。 第一、「環境が悪い」と指摘されている状況にもかかわらず、 某ソフトという「キラーアプリ」は出現したし、 普及だってした。むしろ、蔓延が問題なんだから。 これが蔓延が問題になるほど普及したってことは、 普及の障害としてもいまのv4のP2P / E2E 環境ににたいした問題はないってことよ。 問題は、某ソフトほどの人気アプリを誰も作れないこと。 なんで、ポート開放ができねえ!という苦情が殺到するような アプリが「出現」しないんだ? つーか、某ソフトでいえば、なんかしらんけど素人がポートを開けてるっぽいけど。 (このような、どうでもいい、、、、 というよりは、やらないほうが いいことだけには異様な能力を発揮するのが素人)。 ようは、E2E信者の能力が問題なんであって、環境のせいじゃないんだよ。 某ソフトのようなものをだれかが作れば、あとはどうせなんとかなるでしょう。 ポート開放ができない!という苦情の殺到に伴い、 ポート開放の技術だって勝手に進化するだろうし。 逆に、某ソフトぐらいの人気ソフトがでないなら、IPv6に移行してもどーせムダ。 □ リフレクタによるIPv4/NATでのE2E さらに、E2E真理教徒にいっておくと、 リフレクタを使っても、一応E2Eはできるんですよ。 しかも、リフレクタはNATと共存できる。 ようは、NATでアドレス枯渇問題を解決しつつ、 リフレクタでE2Eをすることはまったく可能。 当然E2E真理教徒はそんなこと理解してますが、 そこで諦めないのが信者の性癖。 リフレクタじゃあL4であって、それじゃ真のE2Eじゃない、 E2EはL3じゃないと、とかいって気に食わないみたい。 まあ、この場合、たしかにL4のTCPしか通らなくなるので、 L3のE2Eじゃない、というのは正しいですが、じゃあ、 リフレクタではムリなE2Eの使い道って何? L4のE2Eではダメで、L3が必須のE2Eの用途ってなに? WIDEの(自称)賢い人、教えてくれませんかね(爆)。 思いつくのは、Pingぐらいなんですが・・・。 会社の内部から別の会社の内部へ、直接Pingを打ち合うのがそんなに重要? 一般ユーザがE2Eでやりたがることのすべてがリフレクタでできる以上、 ネットワーク技術の研究者以外にとって、IPv6によるL3のE2E (IPv6原理主義者によれば「真のE2E」)なんて不要なんですよ。 くりかえしますが、技術の研究の重要性は否定しませんが、 そんなの慶応SFCの中でやれって。 そこで、画期的な次世代キラーアプリが出れば、 IPv6も一気に普及するかもしれませんし、 それどころか、私が一気にIPv6大賛成派に転向するかも。 □ デュアルスタックは必須ですが? ようは、リフレクタを使えばIPv6なんて導入しなくても 問題なくE2Eができる以上、 E2EのためのIPv6という、IPv6原理主義者唯一最大の教義が 崩壊していることはすでに指摘しましたが、 実は、やつらIPv6原理主義者の言っていることは さらにばかばかしい限りです。 なんとなくの雰囲気ですが、どうも、 IPv6原理主義者は、数年以内に、全インターネット住民を IPv6に強制移住させ、Pure v6、つまりデュアルスタック (IPv4/IPv6共用環境)ではない、IPv6オンリーな 環境を強制するつもりらしいです。早く死ね。 そんなめちゃくちゃなことができるはずもなく、 当然、IPv4とIPv6は、移行期には共存していくしかありませんし、 わたしは、その移行期が非常に長く続くとおもっています。 適当な予測ですが、たとえば、20年間とかね。 で、ここでポイントなのは、その移行期間には、 トランスレータというものが必須であることです。 そして、このトランスレータは、リフレクタとほとんど同じものです。 IPv4とIPv4をつなげるのがリフレクタなら、 IPv6とIPv4をつなげるのがトランスレータです。 なお、リフレクタのイメージですが、 あくまで適当なイメージで言えば、 電車でいえば、上り線と上り線をつなげるのがリフレクタです。 電池でいえば、プラス極とプラス極をつなげるのがリフレクタです。 電話で言えば、マイクとマイクをつなげて(マイクとスピーカではなく) 無理やり通話するのがリフレクタです。 逆に、 反対の極性をつなげるのではなく、 番号の変換をするのがトランスレータです。 VHSとベータを繋げる機械、って感じですかね。 ・・・そういったどうでもいい例え話はともかく、 とにかく、トランスレータとリフレクタが大体同じようなものである以上、 レイテンシやコスト、管理、運用などにも 同じような問題があります。 つまり、IPv4+リフレクタも、IPv6+トランスレータも、 同じようなコストで同じようなE2Eができるわけで、 E2EのためのIPv6移行、というIPv6原理主義者の主張は、 コスト面からも完全に崩壊しています。 もうねぇ、、、、こんなアホな主張にいちいちつき合わさせないでほしいです。 |