IP アドレス 枯渇 FAQ



全般として、素人向けにまとめてあります。 技術的正確さではなく、わかりやすさ優先で書いてあります。 孫引き等は丸写しも含めまったく無断で勝手に自由にやってもらってOKですが、 間違いまで丸写して恥をかかないためには、自分でRFCなどを読むほうがいいでしょう。 まあ、そんなに間違ってはいないつもりですが。

マスコミ関係者様:
この内容は、あたかも自分が考えたごとく、 まったく無断で出典も示さず勝手に使ってOKです。 というか、どんどん使ってください。
ただ、ひとつだけ要望があります。 もちろん、何をどう書くか、というのは言論の自由なので、 何を書いても まったく各マスコミの自由ですが、そこには責任ってのもあるでしょう。
で、要望なんですが、
「恐怖を煽らない事!」
枯渇の恐怖をマスコミが煽ることで、銀行の取り付け騒ぎや オイルショックのときのトイレットペーパー買占め騒動のような 事件が起こることを、わたしは業界人の一人として 大変憂慮しております。 本記事で繰り返し繰り返し強調しているように、 枯渇問題は、一般人には完璧にどうでもいい問題で、 何の恐怖でもありません。 枯渇問題の本質は、単なる業界内部の政治闘争であって、 かならず解決します。 よって、一般国民の恐怖をあおり、パニック行動を煽動するような記事は、 マスコミの責任として是非控えて頂けるよう重ね重ね要望いたします。
なお、マスコミ関係者の利便のため、枯渇問題の記事執筆のための 取材先を付記します。
まず連絡を取るべきは、JPNIC(じぇーぴーにっく、社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター) と、その監督官庁である総務省(というか旧郵政省)の 総合通信基盤局電気通信事業部データ通信課です。具体的な電話番号などは、 ここに書くのもアレなんで、そこは 適当にググってください。代表番号にTELを入れて、そっから攻めればOKです。 JPNICというのは、ようは、日本インターネット協会、 といった組織で、この業界のルールはここで決定されます。
権威付けのために、エラい人の話が聞きたいなら、 東京大学の江崎浩(えさき・ひろし)教授と慶応大学の村井純(むらい・じゅん) 教授がオススメです。 アポとりは、研究室のウェブサイトをググって、 そこに載っている電話番号なりメールアドレスなりに連絡してください。 この二人が本命でなくても、とりあえずこの二人から始めるのはお勧めです。 すくなくとも、JPNIC-WIDE-慶応SFC-村井のラインに繋がっていない 業界関係者は、それこそ不肖オカジマぐらいなので、 このラインに渡りをつければ、あとはなんとでもなるでしょう。 なお、WIDE(わいど)とは、日本インターネット学会 兼 慶応大学湘南インターネット研究センター みたいな組織です。 マスコミ関係者なら、慶応大学の湘南キャンパスが インターネットに強い、という話を聞いたことがあると思います。 その真実はともかく、 インターネット学会と湘南キャンパスが同じ組織に なっていることが、こういった話がでる一因ですし、 この二つが同じになっているのは、 湘南キャンパスの村井教授の政治力の賜物です。
で、ひとつだけ注意してほしいことがあります。 以上列挙した人物は、全員IPv6推進派です。というか、 日本のインターネット業界のユーメイ人は、全員そうなんです。 さらに、なぜか、恐怖を煽る事に対する危機感がない、というか、 むしろ、恐怖を煽ったほうが予算がつく(IPv6開発は国策として税金でやっている) と考えているフシがあります。 よって、以上のラインで取材を進めると、妙にIPv6移行に偏った記事、 妙に恐怖を煽る記事ができるような気がしますが、 IPv4延命もあわせ、中立公平な立場で執筆していただくと同時に、 決して恐怖を煽ることのないように切に要望いたします。




枯渇問題って何?:
一言で言えば、その本質は、業界内部の政治闘争です。
具体的に書けば、 いま現在は2008年ですが、3年後の2011年に、 新規のIPアドレスが なくなるかもしれない、という問題です。
既存のIPアドレスがなくなるわけではないので、 今までのユーザにとってはどうでもいいのですが、 これからの新規ユーザにとっては大問題です。
ただし、解決策はすでに複数存在しており、 あと残すのは業界内部の政治闘争だけです。 よって、必ず枯渇問題は解決します。 よって、ご安心を。


ウチのPCは使えなくなるの?枯渇で何が起こるわけ?:
まず、素人衆に言っておくと、
「あなたのPCは今後も半永久的に使えます!」
「あなたのPCは今後も半永久的に使えます!」
「あなたのPCは今後も半永久的に使えます!」
ご安心を。
ここは一番重要なので繰り返しますが、 今後とも何も問題なく使えますし、 設定変更もソフトのバージョンアップも プロバイダの変更も 追加料金の支払いも、 なにもまったく必要ありません。 今使えていれば、今後とも使えます。 地球環境のためにも、末永く大切に使いましょう。
また、いまホームページやブログなどを持っている場合、 やはり、これも今までどおりまったくそのまま使え、 設定変更も追加料金もなにもまったく必要ありません。
むしろ、枯渇問題に便乗した詐欺の方が心配なぐらいです。
「プロバイダの「ほう」からきました。
**を買わないとPCが使えなくなりますよ」。
こんな詐欺が流行りそうでイヤですな。
あと、ありうるのが便乗値上げです。 追加料金など本来は一切不要なのですが、 枯渇騒動に便乗し、 枯渇対策費などの名目で追加費用を請求するプロバイダがあるかも。
ようは、枯渇など一般人には何の問題もないので、 追加費用も便乗詐欺もすべて相手にせず、一切無視すれば全部解決します。
ようは、どの角度から検証しても やはり何の問題もない、ということです。ご安心を。


じゃあ、何が問題なの?:
まず、一般ユーザの目線から説明します。
繰り返しますが、今までのPCは、今後もそのまま使えます。
しかし、問題は新しいPCやプロバイダ。 今後、たとえば、一部のプロバイダの新規募集が停止するかもしれません。 つまり、いまそこに入っていないユーザは、もう入れないかもしれません。 また、引越しに伴って手続き変更をしようとしても、 断られるかもしれません。引越しをやめるか、プロバイダをやめるか、みたいな。 また、今使っているユーザでも、 新しいPCではネットができない、新しくホームページを作ることができない、 新しくネットゲームを始めることができない、、、など、 これから新しく何かやるときに大いに困る可能性があります。
とにかく、今までどおり今までのPCでネットをする分には なにも問題はありませんが、新しく何かをする、 今までの何かを変更する、こういったときは大いに困る可能性があります。
以上は、一般ユーザの問題でしたが、 これが企業になると、もっと問題です。
実は、ネットビジネスへの新規参入が事実上不可能になるかもしれません。 いや、ネットビジネスなどと意気込まなくても、 いまや、普通の会社でもウェブサイトぐらいは持ってますし、 ウェブ通販などもやってますが、それすらできなくなるかも。 ある日突然、これから作る会社はウェブサイトを持てない (または、持てるが機能に制約がある)という横暴すぎる宣言が政府より出される 可能性はこのままではゼロではありません。
すでに営業しているプロバイダにとっても、 新規会員の募集が不可能になるのは、経営的にとてもイタいことであって、 経営側からすれば決して許容できません。 さらに、この業界でメシを食っている技術者はどうなるのでしょうか?
だからこそ、枯渇問題の解決が必要なのです。


枯渇対策はあるわけ?
ご心配なく。
石油の枯渇などは、過去30年間騒がれ続け、莫大な研究費が 投下されているにもかかわらず、 いまだに騒がれている(=解決策がない)という しょうもない事態になっていますが、 アドレス枯渇問題にはちゃんと複数の解決策がすでに存在しています。 よって、あと行うべきは、
・どの解決策を実行するのか。
既存の中から選ぶのか、それとも別の新しいものを考えるのか。
・選ばれた解決策をちゃんと実行する。
たったこれだけです。よって、まったく心配ありません。
もちろん、どの解決策を実行するかの選択は、 業界的にいえば、複雑な利害が 現実的にも政治的にも理念的にも、いろいろな面で大いに錯綜するので、 業界的にいえば大モメに大モメでして、 この政治闘争こそが枯渇問題の本質ともいえます。 実際問題、「会議は踊る、されど進まず」というしょうもない事態が かれこれ10年続いております。
が、しかし、それは業界内部の問題であって、 一般人には無関係です。
心配しなくても解決はしますので、ご安心を。


政治闘争の決着のめどは?:
ご心配なく。
枯渇が迫れば、結局どこかには落ち着くでしょう。 とにかく、どれかの解決策に決定する必要性はあるわけで、 それをしない限り、業界人も食えなくなるわけですよ。 業界にしょうもない政治闘争があるのは わかりますが、 それは一般人にはどうでもいいことですし、 そして、この、「自分も食えなくなったら・・・」、という恐怖が、 業界人に対して、かならず政治闘争を決着させ、 どれかの解決策をかならず採択させ、 枯渇問題をかならず解決させるでしょう。 ようは、一般人が気にする必要はない、ってことです。


解決策は何が?:
主に二つ。
・IPv6移行。
・IPv4延命。
ようは、新方式移行か、現行方式延命か、ということです。 なお、いまのインターネットは、IPv4です。 IPv4とは、インターネットプロトコル(IP=Internet Protocol、プロトコル:通信方式) Version 4 で、IPv4(あいぴー ぶいふぉー) と略されます。インターネット通信方式第四版、ということです。
これを、いきなり第六版(IPv6 あいぴー ぶいしっくす)方式に全面改定するのか、 それとも当面は現行第四版の延命治療で凌ぐのか、 が議論のすべてです。


IPv6移行策とは?
現在のIPv4( Internet Protocol Version 4 )に代わり、 IPv6( Internet Protocol Version 6 )に移行することです。 インターネット通信方式第四版から第六版に移行することと考えてください。 利点は、今までのインターネット研究の伝統からすれば きれいな解決策であることです。 欠点は、移行の手間がすさまじいことです。


IPv4延命策とは?
現在のIPv4、ようはインターネット通信方式第四版を そのまま使い続けることです。
利点は、移行の手間がないことです。 欠点は、従来のインターネット研究者の皮膚感覚からすれば あまりきれいでないことです。
なお、一部の誹謗中傷を無視し、 このような感覚的なものを除けば IPv4延命に特段の欠点はありません。


IPv4延命の骨子は?
退蔵回収と多重利用です。
じつは、不足不足、枯渇枯渇と言われているIPv4アドレスですが、 大量に退蔵・死蔵・隠匿されています。 一説には、退蔵率は8割ともいわれます。 まず、これらの退蔵アドレス、死蔵アドレスをすべて放出させることです。 その手段としては、IPアドレス売買解禁(正確には公認)とIPアドレス税導入が有効です。 つまり、売買(=アメ)と課税(=ムチ)の二正面作戦で 既存IPアドレスを有効利用させるのがまず第一の作戦です。
第二の作戦としては多重利用です。 実は、若干制限はつきますが、 NAT(なっと)という技術で、ひとつのIPアドレスは複数人で共有・多重可能です。 これは、過去10年以上にわたって実際に使用されてきた技術で、 大きな問題も起こしていません。 また、NATのほかにも共有・多重利用技術は すでに多数存在していますし、 今後の新開発も可能です。 これらを組み合わせ、多重利用を促進することにより、 じつはIPv4アドレスは何百倍にも増えます。
この、退蔵回収と多重利用の組み合わせにより、 半永久的にIPv4アドレスを延命させることが可能で、 これを「IPv4延命策」と呼びます。


IPv6移行の利点は?:
枯渇問題がきれいに解決できる、という点を除けば、 一切ありません。 逆に、移行コストは莫大です。 このコストベネフィットの悪さこそ、移行策の唯一最大の欠点です。


IPv6にしたら、なにかいいことはあるの?:
なにもありません。
良くも悪くも、今までのインターネットとまったく同じです。 それが唯一最大の欠点。 あんなに移行に手間がかかるのに、なにも内容が変わらない。 IPv6だと、IPv4じゃできないなにか画期的なことができるなら 話は別ですよ。 たとえば、コンピュータウイルスが侵入しなくなる、とか スパムメールが来なくなる、とか、、、、。 が、実際は、そんなことはまったくなく、 良くも悪くも今までとまったく変わりません。 ウイルスが増えるわけでもありませんが、減るわけでもありません。 あくまで冗談ですが、IPv6だと、「ある種の画像」に対する、 ある種の「画像処理」が消える、とかあれば、若い男性とかは飛びつきそうですがね。 当然そんなことはありません。 良くも悪くも、今までとまったく同じことしかできません。 が、移行の手間は凄まじいんだよ。
これは、地上波デジタル放送移行(地デジ)よりある意味厄介です。 私は、地デジ移行もアナログ停波も、そんなのできないしする必要もないし、 そもそも「ハイビジョン自体が不要」派です。 地デジは、ようは、アンテナからテレビまで、総とっかえになります。 こんなの、誰も導入しないよね。 でも、IPv6はそれ以下です。 なぜなら、OSからアプリまで総とっかえして、なにも変わらないんだよ。 地デジなら、画質は確かによくなるんだけど、IPv6はなにも変わらない。 なんなんだよ。。。。これ。
なんで、いままでと同じことしかできないのに、こんな手間をかけて 移行をしないといけないんだよ!!!!!
ようは、IPv6なんてムリなんだよ!!!!!!
ようは、IPv6なんてムリなんだよ!!!!!!
ようは、IPv6なんてムリなんだよ!!!!!!


IPv6移行の欠点は?:
移行作業がクソ面倒、というだけです。
なんの利点もない移行作業をするのが大好きだ、 という自虐的な人はどうぞ。


IPv6移行に必要な手続きは:
これがもう膨大。
マニアックなやり方をすれば、Windows95でも不可能じゃないのかもしれませんが、 以下は、一般人でもできる普通のやり方。
まずOSのバージョンアップ。 Windowsの場合、Vista(ビスタ) (2007年新春出荷)必須です。 なお、Vistaは今現在ですら5種類のグレード(エディション)が あり、混乱を招いておりますが、 IPv6への対応、その一点だけでしたら、この5種類のどれでもいいです。 逆に、XP(2001年年末登場)では素人には絶望です。 素直にあきらめましょう。 XPからVistaへのアップグレードは可能ですが、 面倒なので本体ごと買い替えが一番(手間的には)ラクでしょう。 しかし、地球環境にもお財布にまったくやさしくない解決策ですな。 枯渇のときまでにはもうすこし Vista(またはその後継)が 普及していることを願いましょう。
Macの場合、10.2 Jaguar(ジャガー)(2002年夏出荷)が最低でも必要です。 まあ、これくらいのOSはさすがにイマドキ持っているでしょうけど、 万が一、それ以下のMacで、しかもアップデートができない機種であれば、 もう素人には諦めるしかありません。バイバーーイ。
つぎに、プロバイダの対応です。 自分のプロバイダが対応していなければそれで御仕舞い。 まあ、別のプロバイダに入りなおすしか方法はないね。 なお、v6対応、といっても、トランスレータやプロキシの有無、 そのスペックなどによって格差があります。 自分のプロバイダが、 偶然にも親切にも幸運にも、 最高仕様の対応を無料でしてくれていると とてもいいですね(遠い目)。
OSとプロバイダ、ここまででも面倒なのに、真の問題はこれからです。 まず、ブロードバンドルータ(NATルータ)。
あなたは、プロバイダとどういった契約をしていますか? どういった接続をしていますか?。 もし、いわゆる「モデム接続」「モデムタイプ契約」でしたら、 何も考える必要性はありません。 が、ルータ接続、ルータタイプ契約、であれば、 プロバイダがルータをIPv6対応にしてくれるのを期待するしかありません。 (なお、以上の用語は、ADSL営業マン業界 の慣習的用語とも呼べるもので、 技術的な根拠はゼロです)。 ちなみに、ルータ契約、というのは、 わかりやすくいうと、ひとつの契約で複数のPCが接続できる 便利な契約なのですが、IPv6にするためにはちょっと面倒な手続きが必要です。 ルータのIPv6対応は、その気になれば簡単なので、 多分なんとかプロバイダがすると思いますけど、 あくまでそんなのは希望的観測ですね。幸運を祈る。
以上は、プロバイダがルータをくれた場合の話ですが、 モデムで契約しており、しかも、自分で、 「ブロードバンドルータ」というのを付けていれば、 そこを変更する必要性があります。 具体的にいえば、メーカが内部のソフト(ファームウェア)を バージョンアップしてくれることを期待するか、 それとも、買い換えるかですね。 または、この際、全面v6に移行し、NATルータを排除する、 という方法もありますが、 トランスレータの設定などを考えると、どうなることやら。
で、延々と続くこの項、これで終わりじゃありません。 むしろ、これからです(死)。 最強の敵が最後に出てきます。 それは、アプリです。 IPv6は、ぬわんとぬわんと、アプリが非互換なんですよ。 いままでのアプリは、IPv6じゃあ使えない。 まあ、これが使えるようにする改修は ソースコードさえあれば 簡単なんですが、 だれがこれをするのか。というか、ソースが常にあるのか?。 で、だれかがそれをしたところで、 それをどう配布し、だれがインストールするのか。 これ、まったく未知数の話です。 ユーザ側からすると、 ソフトハウスが、あなたが今使っているソフトのIPv6対応版を 責任を持って開発してくれて、 しかも、あなたが自分の手間でそれにアップグレードして、 それで初めてIPv6が使えるようになります。 だれがそんな面倒なことを・・・。 第一、ソフトハウスがIPv6対応版を出してくれなかったらどうする? 出してくれたとしても、法外なアップグレード料金を取ったら? 無料でアップグレードしてやる義務なんて 現行法ではソフトハウスにないし、 法改正してそんな義務を強制したら、こんどはだれも対応版を出さなくなる。 ようは、ソフトハウスの良心と財務状態に期待するしかないですね。がんばれ。
で、これでおわりじゃないんです。 もし、あなたが、Pure v6、つまり、自分も相手もv6の世界にしか 住まないなら、ここまでの作業でいいですよ。 それでもすごい面倒だけど、でもここまでの作業だけでなんとかなるはず。 でも、実際問題としてはそれじゃ済まない。 いつまでも移行をせず、IPv4を 使い続けるユーザはいます。 いまだに黒電話を使っているような人ですかね。 こいつらとの通信もしたいんでしょ?。 なら、v4/v6混在状態への対処が必要です。 この場合、トランスレータというものが必要で、 その関係の設定がいるのですが、それに関しては、そのあたりの仕様が、 まだ、いろいろ候補があってどうしようかな?という程度で、 いまだに細かな具体的なところがはっきりしないので、 なんともコメントができないという大笑い状態。 WIDEなどのIPv6原理主義者はv4/v6混在がお嫌いなので、 このあたりのことを意図的に聞き流しているような気がしますが、 それじゃあ話になりません。
さらにもうひとつ。以上は個人の一般ユーザの話でしたが、 企業ですと、ルータ、L3スイッチの設定変更、ファイアウォール、プロキシの 設定変更が必須です。なお、以上は、これらの機材がIPv6に対応していれば、 の話であって、もし、対応していなければ機材そのものの交換となるでしょう。 さらに、ファイアウォールとトランスレータは相性が悪く、 なにかよほどの技術開発がない限り、非常に手間がかかるような気がします。
もうひとつ、企業の場合、アプリの移行に重大な問題があります。 どこの会社でも、勝手な自社アプリ、具体的に言えば、 「株式会社なんとか商事受発注システム」といったものを抱えています。 これをIPv6対応にするためには、またソフトハウスの人間を呼んで 改修作業をやる必要性があるのですが、 それ、何百万円もかかりますよ・・・。やるんですか?そんなこと。
で、理論的には以上のとこをすべて行えば移行はできるはずですが、 そこはこの業界。どーせなんか不可解な不具合が続発し、死にたくなること必須です。
なお、配線だけは代えなくてもいいです。 極論すれば、代えなくてもいいのは配線だけ、と考えたほうがいいかも。 IPv6に最適、とかいって、ぼったくりの配線を売りつけるバカが出そうですが、 配線(だけ)はまったく変更の必要性はないですし、 材質、品質などもまったく同様でいいので、騙されない様に。
もうひとつ、希望的観測を言っておくと、その3年後の枯渇までに、 IPv6の移行を容易にする技術が開発され、 若干でも簡単になることを切に願っていますが、 むしろ、新たな障害が発見され、移行が面倒になる可能性のほうが 高いような気がします(爆死)。
・・・で、結論としていいたいのですが、 この記述の長さだけでも、どれだけ移行に手間がかかるか、 なんか感じられましたか?。 ちなみに、私は書いてて疲れた。
ようは、IPv6なんてムリなんだよ!!!!!!
ようは、IPv6なんてムリなんだよ!!!!!!
ようは、IPv6なんてムリなんだよ!!!!!!


IPv6移行に必要な手続きは(まとめ編):
上の記載が長すぎて読めないと思うので、 簡潔に。
1、OS
2、プロバイダ
3、ブロードバンドルータ
4、アプリ
この4つをすべてIPv6対応に取り替えれば、個人用途では IPv6になれます。
企業用途では、さらに、
5、L3スイッチ、ルータなど
6、ファイアウォール、プロキシなど
を取り替えれば何とかなるでしょう。まあがんばって。
が、それを全部やったところで、 どうせ、なんか不測の事態が起きるような気が・・・。


ホントにそんなに面倒なわけ?
本当です。
ひとつの証拠に、JPNIC / JANOG / WIDE などでもいいですし、 もっといえば、IPv6 のIETFなどのMLのメールヘッダを見てみましょう。 移行移行と騒いでいる原理主義者のIPアドレスの形式は? あれ????みなさんv4ですよ・・・とほほ。 私の見る限り、たとえば、JANOG で v6しているのは、某A野理事ぐらいなものですな。 M村部長やO谷女史ですら v4じゃないのか?・・・こんなんで移行って言われてもねぇ。
それ以外でも、IPv6関係のウェブサイトの多くが大笑いなことに IPv6ではアクセスできません。 まあ、本社ビルが圏外、という伝説の携帯電話会社もあったんで、 これもアリなんじゃないでしょうか?(そーゆー問題か??)。
でもそれも当然。IPv6なんてサポートしても面倒なだけで何の意味もないもんね。 ためしに、IPv6でしかアクセスできないってサイトでも作ってみたら?。 多分、アクセスゼロだぜ(爆笑)。つーか、そもそも、グーグルのロボットが クロールにこないし(核爆)。
で、以上まとめると、なぜ推進派ですらIPv6を使ってないか、ということから、 いかに移行が面倒か想像がつくと思います。 移行が簡単ならまず自分から移行しろって。


IPv4延命はどうやるの?
なにもする必要性はありません。それが唯一最大の利点です。
実際には、たとえば、 ブロードバンドルータのファームを アップグレードしたり、 ある種のユーティリティをパソコンにインストールしたり、、、 とかをすると、 なにかいいことがあるかもしれませんが、 必須ではありません。 一般ユーザレベルがなにもしなくても、 アドレス枯渇問題がなぜか勝手に解決してしまう。 このラクさこそが延命の唯一最大の利点です
また、たとえ、なにかのインストールの必要性があったとしても、 ActiveXで勝手にいくでしょう。 具体的にいえば、JPNICのページにアクセス → 「この組織を信頼する場合のみクリック(危険性の説明)」といった ポップアップが出現 → 「OK」を押す。 これだけで解決するでしょう。ああ、なんてラクなんだ。。。。
なお、何もしなくていいのはあくまで一般ユーザであり、 プロバイダの内部はいろいろあります。 が、IPv6移行でもいろいろありますので、 延命が必ずしもプロバイダへの負担が大きいわけではありません。 このラクさ加減がIPv4延命のすべてです。 学術的観点からはどんなにヘボくてもどんなにショボくても どんなにカッコわるくても、 でもラクならいいじゃん?


IPv4延命の利点は?:
なにもしなくてもいい、それだけです。
とにかく、何もしなくても今までどおり インターネットが使え、 移行の手間がありません。 なお、延命により、新たに何かできるようになるわけでもなく、 なにかができなくなる訳でもありません。 内容が面白くなるわけでもなく、つまらなくなるわけでもありません。 良くも悪くも、今までとまったく同じです。
移行の手間がない、ということを除けば、ようはなんの利点もありませんが、 この「手間がない」ということ自体が、すさまじい利点だと思います。
このラクさ加減がIPv4延命のすべてです。
このラクさ加減がIPv4延命のすべてです。
このラクさ加減がIPv4延命のすべてです。


IPv4延命の欠点は?:
まったくありません。
学術的には、若干汚い解決策だ、という批判もあるでしょうが、 それ自体が、非常に主観的な批判であって 取り合う必要性はないと思いますし、 すくなくとも、一般ユーザにとってはどうでもいいことです。


IPv6移行とIPv4延命の違いは?:
手間だけ。
この二つの枯渇解決策、技術的にはまったく違いますが、 一般ユーザから見れば、移行の手間が有るか無いか。ただそれだけ。 技術的な違いなんて、そんなのは一般ユーザにはどうでもいいこと。 なにもしなくても勝手に枯渇問題が解決してしまうのが IPv4延命。凄まじい手間を一般ユーザに強要するのがIPv6移行。 で、結果として出来ることはまったく同じ。 どちらの枯渇解決策も、良くも悪くも今までと同じことしかできません。
延命したらなんかすごいことが出来るわけでもなく、
移行したらなんかすごいことが出来るわけでもなく、
延命したらなにか動かなくなるわけでもなく、
移行したらなにか動かなくなるわけでもありません。


IPv6は恒久的な解決策になる?:
なりません。
IPv6原理主義者はそう信じているみたいですが、 実際は違います。 たしかに、インターネットという枠では、 あと100年ぐらい持つ可能性もあるので、 「恒久」かもしれません。 まあ、今で言うところのモールス通信レベルでしょうが、 100年後もインターネットはあるかも。 案外、JANOGとかもあったら笑うな。
が、しかし、インターネットそのものが、 まともな意味では あと30年ぐらいしか持たないでしょう。 30年後、インターネットはいまの黒電話みたいな 位置づけになってますよ。で、そのころには、 いまのインターネットのすべてを否定する、 まったく新しい画期的通信方式が出るでしょう。 そして、そこへ全面移行することになります。 それとも、黒電話を後生大事に使い続けますか?。
よって、 IPv6は、せいぜい今後30年間ぐらいの 解決策でしかありません。 もし、その「恒久」というのが、 今後30年とかの時間軸ならたしかに 「恒久的解決策」ですよ。 が、しかし、 30年って、「恒久」?。 そして、たかが30年ぐらいしか使えない 「恒久的」解決策に、 なぜ今、これだけの手間をかけて移行しないといけないんでしょうかね。




5分でわかるIPアドレス

半角小文字で、64.233.187.99 (なお、小数点は半角のピリオド。) と URL欄にタイプしてください。 もし、アドレスの変更が行われていなければ、グーグルになるはずです。 また、1089059683と打っただけでもグーグルになるかもしれません。 同じく、216.109.112.135だとヤフーになるはずなんですが、 いまやったらエラーではじかれました。 どうも、ヤフーはIPアドレス直接指定によるアクセスを禁止しているようです。 (このあたりは、相手側の設定方針の違いによる)。
この4桁の数字こそが、IPアドレスです。
(IP -> Internet Protocol. インターネットプロトコル。Protocl -> 通信規格)

すべてのウェブサイト、すべてのインターネット利用者は 本人が意識しているかどうかはともかく、 かならずこのIPアドレスという、 ある種の電話番号のようなものをもっております。 ドメインネーム(www.google.comのような)を 持っていないウェブサイトはあっても、 IPアドレスをもっていないウェブサイトはありません。 このIPアドレス、現行のv4(version4)方式では、 原理上、もともと約40億個しか組み合わせがない上、 割り当てが著しく不効率不平等で、 現在、あと10億個(2008年現在)しか 割り当て余地がありません。
これでは、インターネット利用者がすでに10億人を突破し、 インターネット携帯電話、インターネット家電など、あたらしい インターネットの利用法も提唱されている今、不足は明らかで、 なんらかの手を打つ必要性があります。 これを、
64.233.187.99.216.109.112.135.66.94.234.13.72.14.207.99
などと、一気に4倍に拡張するのがIPv6(version 6)です。
東京地域では、1991年(平成3年)に03-456-**** -> 03-3456-**** と 電話番号に3がつくようになり、それと同時に、03-5678-****という あたらしい系統の電話番号が現れましたが(ようは、電話番号の総数が2倍になった)、 これと同じような変更作業が要求されているのです。 IPv6による拡張の場合、組み合わせは340澗(かん)という数になるらしく、 数字で書くと 340,0000,0000,0000,0000,0000,0000,0000,0000,0000となるみたいですが、 まずこの単位が読めませんし、ようはほぼ無限大です。

問題は、移行コストです。
まず、OSの変更が必要です。 Windows ですと、XPではすこし苦しく、基本的には Vistaが望まれます。 また、ブラウザですが、IE6はv4のみ対応で、 IE7で初めてv4/v6両対応となっています。 また、プロバイダ側が対応する必要性もあります。 さらに、それ以外にも変更の必要な点は多数あり、 非常に移行には手間がかかります。 さらに、自分だけ先行してv6にしても無意味で、ウェブサイトなど、 相手側もv6になる必要性があるのですが、 ここに、深刻な「鶏と卵」問題があります。 つまり、お互いが、「相手が先にv6にすればいいでしょ」と言い合ってるわけですね。
このあたりまで考えると、 移行は極度に困難と判断せざるを得ず、 それが、小生が今回騒いでいる理由です。 私の提案は、非常に強引な方法ではあれど、 IPv4のまま、なんとかアドレスを無理矢理やりくりしてしまおう、 という内容です。(むりやりやりくり、という音がなんか気に入った。) あとは、この超絶節約術に掛かる手間(=延命コスト)と、 IPv6に移行するコスト(=移行コスト)の比較でしょう。 まずv6移行ありき、ではなく、このコスト比較に基づいて議論を行うべきだ、 というのが私の主張です。


五秒でわかるレイヤー:
ネットワーク業界人がよく叫ぶ、L3(レイヤーすりー)とか、L7(れいやーせぶん)、 とかの謎の用語。これ何?
説明は非常に面倒なんですが、一言で言い切ると、L3 = プロバイダ、 L7 = プログラマ、です。 まあ、あまりにも凄すぎる言い切りですけどね。

NATってなんじゃ?
この議論の技術的には中核であるNAT。これ何?
NAT(Network Address Translation/略して「なっと」、と読む) は、すごくわかりやすくいえば、 内線(つまりLAN)に電話の子機のようなものをぶら下げる技術です。 普通の電話でPBXとかを使ってやっていることと同じです。 この場合、内線から外線にかけるときは問題ないのですが、 外線から内線にかけると、すべての電話が鳴ってしまうか、 または、外線着信指定の一台だけが鳴るでしょう。 ようは、あの子機につなげたい、とおもっても、 それを外部から指定することはムリです。 なぜなら、電話番号は一個しかないから。
これは、インターネットも同じで、 どの子機が鳴るかを指定したいなら、 子機の数だけ電話番号(=IPアドレス)が 必要です。 しかし、 その指定が不要なら、実は、ほぼ無限に子機をぶら下げられますし、 また、その子機から外線に発信することはできるんですよ。 外線からの着信はできないけど。 このセコい技を使えば、 制約はあれど一時しのぎにはなるだろ、というのが私の主張の 技術的な骨子。


イメージ格差問題ってなんじゃ?
ナット(NAT)という、なんだかネジみたいな名称の技術を 使って、あと30年間、一時しのぎに一時しのぎを重ねるのが 私の提案の技術的な骨子ですが、では、イメージ格差問題ってなに?
NATを使う場合と使わない場合、刺身でいうところの 養殖モノと近海モノみたいな違いがあるんですよ。 なにがいいたいかというと、 そんなのほとんど一緒で、違いは一般人には 分からないのですが、イメージが違う。 近海モノ、天然モノ、といわれると、なんとなく上等そうでしょ? 養殖モノ、といわれると、 なんとなくイメージがダサいでしょ? じゃあ、おまえ、食って違いが分かるんかよ、とかなると、 いまは養殖技術も発達してるので、 どーせ素人じゃ違いなんてわかんないんだけど、 とにかくイメージが違う。 同じ値段なら、たとえまったく違いが分からなくても とりあえず近海モノを買うのが素人。 第一、食って違いが分かるか、という以前に、 天然、近海、養殖の定義って知ってるのか? とか思うんだけど、 (たとえば、アフリカ沖で取れた魚をその場で冷凍すれば「天然モノ」)、 が、いずれにせよ、 とにかく、「きんかいもの」「てんねんもの」ってのを欲しがるのが素人。 で、これが政治的にややこしい問題を引き起こす。
もし、あなたが水産関係の商売をやっていたとします。 昔からやっている業者は、 養殖モノの値段で近海モノを入れられる 特別な枠をなぜか持っている、とかなれば、どうします? モメるでしょ? いくら、素人には違いはわからない、違うのはイメージだけ、といっても、 やはり売値卸値が変わってくるんで、そんな特別枠は やはりモメる。 私が言っている「イメージ格差問題」は、 まさにこれと同じです。 昔からやっている業者(伝統的ISP)は、 インターネットの近海モノとも言えるグローバルIPをもってるんですよ。 で、これから始める業者(新興ISP)は NATという、養殖モノしか入手できない。 となると、ここ十年間、業界内政治で唯一最大といってもいい大問題であった、 グローバルIP枠の分配問題が最終解決できない。 もちろん、かなりの前進ではある。 いままでは、枠がないと、参入自体ができなかったが(これが枯渇問題の本質)、 これからは、NATでなら、参入は自由だし、内容も(素人には)一緒。 いままでは、参入できる、できないの次元の大問題だったのが、 これが単にイメージが違うだけになるんだから、ずいぶんの前進だが、 イメージ格差がある以上、完全解決ではない。
で、私の提案する解決策ですが、 正直、技術的に見ればグローバルIPのほうが優れていることは 間違いないので、 技術的にはもうあきらめる。 グローバルIPがどれだけ意味があるかは、 業界での信仰とは裏腹に、個人的には甚だしく疑問だが、 あって困るものじゃないので、やはり、利点はゼロではない。 あって損はまったくなく、得はほんの少しでもあるからね。 どれだけ疑問でも、やはりあったほうがいい。 ただ、違いは誤差に近いわけで、実際は、違いはイメージだけ と言い切ってもいい。
よって、なんとかハッタリのキャンペーンを繰り広げ、 NAT = カッコイイ、というイメージを作りましょう、というのが 私の提案です。
なお、近海もの、養殖もの、の例えを出典ぬきで 勝手に使っていいのは当たり前として、 それ以外の例えもあるでしょう。適当に使ってください。
候補としては、
医薬費のゾロ品(ジェネリック医薬品)。
携帯電話の電話番号(070はダサい、とか、080/090 どっちがカッコいいか、とか)。


用語集:
JPNIC(じぇーぴーにっく)
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター。
慶応大学の村井純教授などが中心となり、 総務省(旧郵政省)管轄の社団法人として設立された 業界団体。 ようは、日本インターネット協会、のようなもの。 重要なのは、ここでの決定事項は、法的には何の意味もないが、 実質的には、かなりの意味を持っており、 インターネットの国会といってもいいこと。
JANOG(じゃのぐ)
JPOPMとならび、JPNICに一般会員資格で意見を述べる場のひとつ。 活動内容は、普段のML(だれでも入れる)と、 年二回の総会。なお、総会参加も、申請も何もなく、飛び入り参加でOK。 日時等は キーワード janog でググッてくれ。 最大の欠点は、地方回り持ち開催で、東京ではたまにしかやらないこと。 なお、2008年前期総会(今年は7月)は、なんと偶然にも東京。
JPOPM(じぇーぴーおーぴーえむ)
JANOGとほとんど同じ。普段はMLで、あとは年二回開催。 やはり、飛び入りドタキャンなんでもOK。 JANOGとの違いは、JANOGは、建前ではJPNICと何も関係がない、 となっているが、JPOPMは、建前でもJPNIC主催となっていること。 ただし、JANOGも、実質的にはJPNIC主催と同じようなものなんで、 ようはJPOPMもJANOGもおなじこと。 ただし、こういったどうでもいい形式に 異様にこだわるやつが多いのがインターネット政治屋業界。 なお、年二回の総会に、行くのはまったく自由で、 予約も申請も何も不要だが、行っても一日潰れるだけで何も決まらないので 覚悟の上。ただし、毎回東京で開催なので、行くのはラク。
ICANN(あいきゃん)
Internet Corporation for Assigned Names and Numbers。 昔は InterNIC (いんたーにっく)と呼んだ組織。 JPNICとの関連では、InterNICという名称のほうがわかりやすかったかも。 世界インターネット協会、と考えればOK。 一応、法律的には国連とかの管轄ではなく、米国政府管轄らしい。 このへんが、アメリカ陰謀論を生んでしまい、微妙な問題。 といっても、 実質的には、JPOPM同然、やはり、何も決まらない単なる親睦団体となっている。 さらに、なにか決まったときは、 その決まり方にいまいち釈然としない部分が毎度あり、 インターネット村の仲良しクラブによる 談合であり利権であり陰謀と毎度非難されている。 なお、一部の何も知らない外野が 奇妙なエセ国粋主義を炸裂させ変なことを叫びそうなんでクギを刺しておくが、 仲良しクラブによる陰謀とウワサされるような事例はゼロではないが、 アメリカ政府の陰謀と非難できるような事例はない、 というか、そもそも何も決まらないので非難のしようがない。
IANA(あいあな)
Internet Assigned Numbers Authority。 IPアドレス割り当て担当のICANNの下部組織。
APNIC(えーぴーにっく)
Asia Pacific Network Information Centre。 アジア太平洋全域を管轄する上部組織。JPNICはAPNICの下部組織となっている。 InterNIC(世界)→ APNIC(アジア太平洋)→ JPNIC(日本)ということ。 ちなみに、おなじAPNIC管轄の配下に、韓国にはKRNICがある。
WIDE(わいど)
Widely Integrated Distributed Environment。 慶応大学湘南藤沢キャンパス(SFC)の村井純教授が中心となって作った 組織。物理的にはウェブサイトやメールリストだけで、事務局とかは多分ない。 メールを送ると、多分、村井研究室の大学院生かなんかが返事をすると思うが、詳細は知らない。実質的には、日本インターネット学会という風。 特徴は、単なる学術研究だけではなく、 自分たちである種の学術向けISPのようなこともやっている。



付録:IPv6をとりまくゴタゴタ。
ここまで読んだ方々は、 「じゃあ、そんな手間がかかるのに、なぜIPv6がイチオシになってるんだ?」 となるでしょうが、そのあたりを少々。
まず、IPv6は、たしかに、今までのインターネット哲学からすれば、 きれいな解決方法なんですよ。 なお、ここでいう「きれい」の基準は、あくまで 今までのインターネット哲学に基づく解釈であって、 電子工学的、数学的なものではなく、ましてや社会常識に基づくものではありません。 で、とにかく、今までのインターネット哲学的にきれいなので、 学術系の人たちは好きなんですよ、これ。
WIDE-慶応SFC のラインのひとたちは、このあたりを理由として IPv6をいたく愛しているようです。 が、きれいだけど実用性にかける。きれいだけど移行が面倒すぎる、 という批判はもともとありました。
その議論に突然核兵器が投下されたんですよ。 それは、2000年11月の臨時国会の森喜朗首相(当時)の所信表明演説でした。 いきなり「IPv6を国策として推進する」ですよ。 驚いた驚いた。 なぜこんな文言がツッコまれたのかはまったく不明ですが、 とにかく突然出た。 ちなみに、このあたりの経緯は、個人的にはこんな風だと思います。
森首相:「所信表明はなあ、イットでいくぞ、イット。時代の最先端だからな」
秘書1:(いっと???ITか?)
秘書2:(でも首相命令だ・・・ なんでもいい、とにかくITっぽいものを突っ込め!。)
秘書3:(ぶいしっくす???芸能人だっけ???)
・・・かくして、だれも理解していないのになぜかIPv6推進が決定。
勝手な推測ではこんなギャグみたいな展開じゃないかと思いますが、 とにかく、突然決まっちゃったんですよ。もうね、驚いた。 そして、一度決まったことは決して変更しない官僚組織の本能と、 ばら撒かれた税金に群がるタカリ軍団により、 だれも理解せず、だれも制御できないまま どんどんわけの分からない方向に。
で、今の現状なんですが、エラい人は、政府の方針もありますし、 ばら撒かれた税金というエサもあって、一応みなさんIPv6推進派です。 が、莫大な移行コストを考えると、 業界人のホンネとしては「なんとかしてくれ」という感じですね。 ただ、そこは、お上に逆らってはいけないニッポン人。 表立って文句を言っているのは、この不肖オカジマぐらいでしょう。
でもさ、おまらえら、このままでホントいいの?
だれが移行コストを払うの?
いまこそ声を上げるときなんじゃないのかな・・・。
たとえ応援のメッセージでもさ、影でコソコソいうのは もうやめようよ。
不肖オカジマに、賛成も反対も当然自由だよ。 どっちの声もあるのは知っている。 でもさ、 非難も賛同も、どちらも影でコソコソじゃなく、JANOG MLで堂々とやろうぜ。



まあ、陰で悪口を言うことしかできないのがv6原理主義者だけどさ。死ね。
まあ、陰で悪口を言うことしかできないのがv6原理主義者だけどさ。死ね。
まあ、陰で悪口を言うことしかできないのがv6原理主義者だけどさ。死ね。