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ナメクジウオのゲノムW0解読 脊椎動物の源流
ヒトなどの脊椎動物の遠い祖先と考えられている脊索動物の「ナメクジウオ」のゲノム(全遺伝情報)を、京都大学や国立情報学研究所など5カ国18研究機関が共同で解読した。脊椎動物の進化の源流が、従来考えられていたホヤの仲間ではなく、ナメクジウオの仲間であることが遺伝子解析により証明された。19日発行の英科学誌「ネイチャー」に発表した。
脊索動物はナメクジウオの仲間(頭策類)、ホヤの仲間(尾策類)に大別される。研究グループの佐藤矩行京都大教授によると、これまではホヤの仲間がナメクジウオより古い脊椎動物の祖先と考えられていた。ゲノム解読で見つかった遺伝子をヒトやホヤと比較すると、進化上はナメクジウオ類が脊椎動物の源流に位置づけられ、ホヤはその後に枝分かれした傍流と判明した。