終戦の日にかけて、戦争に関する様々な番組がテレビで放映されていますが、中でも14日夜の<NHKスペシャル・パール判事は何を問いかけたのか~東京裁判・知られざる攻防~は非常に見応えがありました。
東京裁判は俗に「最初から結論ありきの裁判」といわれていますが、最初は連合国の思惑通りに進むかと思われたものの、一人の判事の勇気ある行動で、実は中止になる寸前にまで至っていたことを知りました。
その判事というのがインドが派遣したパール判事。
彼は、イギリスの植民地であったインドで生まれ育ち、その中でガンジーの「非暴力・不服従」を体得し、暴力に対して厳しい態度を貫きました。
さらに、刑事裁判では大前提となる「罪刑法定主義」の考え方(犯行時に明文化されている犯罪の構成要件に該当しなければ罰せられない)を貫きました。国際法には体系化された法体系はなく、慣習法的な面を考慮して戦争犯罪が裁かれるのですが、パール判事は連合国が裁判を始めるに当たって突如持ち出した「平和に対する犯罪」「人道に対する犯罪」の適用は刑事裁判の基本原則に照らして認められないとしたほか、広島・長崎の原爆投下や日本兵のシベリア抑留も裁かれるべき暴力だと主張し、自ら1200ページを超える判決文の素案を作成し反対意見を表明しました。
最初は少数意見を表明することに否定的だった別の判事もパール判事の勇気ある行動に心を動かされ、最後は反対意見を表明しました。
感情に振り回されたり、圧力を受けたりしてしまうと、人間は当たり前であるはずの原理原則を、いとも簡単に踏み外してしまうことがあります。
戦勝国の論理で始まった東京裁判においても、自分の信念と強固なリーガルマインドを貫き通したパール判事の姿勢に大変共感を受けました。
どんな状況におかれても、自分の信念と、物事の本質をしっかりと捉え、ぶれないこと。世界平和を追求する上でも、また自分の身近な物事に取り組む上でも大事なことではないかと思いました。
ありませんね 今の 豊かな 日本・・・いつまでもと ・・祈りたいですね 2007/08/15 23:06
自分という軸がぶれないこと、自分を信じて大切にすること、それが万人を大切にし、平和に繋がるのかなと思いました。 2007/08/15 23:21
なんかの番組で、広島に原爆落とした人が、
自分は任務をやり遂げただけ。原爆を落とさなければ、戦争は終わらなかったし、
もっと多くの犠牲者が出た。してよかったと思う。と、話していました。
すごい、複雑な気持ちですね・・・。 2007/08/16 17:33