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【国際】

ガザで電気自動車が人気 燃料不足、窮余の改造

2008年6月18日 17時23分

 電気自動車の内部を説明するファエズ・アナンさん=5日、ガザ市(共同)

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 イスラエルの制裁で燃料不足が慢性化しているパレスチナ自治区ガザで、乗用車を改造した電気自動車が町を快走し、住民の熱い視線を浴びている。

 改造に成功したのはファエズ・アナンさん(42)ら電気技師2人。小型車のボンネット内部に、エンジンにかえてモーターを搭載し、パソコン用のバッテリー34個を接続した。家庭の電源で6時間充電すると約180キロ走行できる。最高時速は約100キロ。

 試行錯誤を経て5月中旬に完成し、騒音、排ガスなしで順調な走りを実証した。改造費は、同種の中古車の半値近い2500ドル(約27万円)だが、既に約400件の注文が殺到。ガザを支配するイスラム原理主義組織ハマスの政府から承認を受けた上で、順次改造を進める予定だ。

 イスラエルは昨年10月から、ガザの武装勢力によるイスラエル砲撃への事実上の制裁として燃料の供給を削減。住民の多くは窮余の策として、食用油を燃料に使ったり、家庭用ガスボンベをつないだりして車を動かしている。(ガザ市、共同)

 

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