公取委、「六甲のおいしい水」に排除命令

実は、水源が六甲じゃなかった…

山田 太郎(2008-06-18 05:00)
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 公正取引委員会は6月17日、ハウス食品株式会社に対し、景品表示法(優良誤認)に違反したということで排除命令を行った。

 これは、ハウス食品株式会社が販売する「六甲のおいしい水」2リットルの表示において、商品の容器に

 「花崗(かこう)岩で磨かれたおいしい水/六甲山系は花崗岩質で、そこに降った雨は、地中深くしみ込み、幾層にも分かれた地質の割れ目を通っていく間に花崗岩内のミネラル分を溶かし込み、長い時を経て、口当たりの良い、自然なまろやかさが生きている良質の水になります」

と表示し、あたかも商品の内容物が花崗岩のミネラル分が溶け込んだ水であるかのように表示をしていたが、実際には花崗岩のミネラル分が溶け込んだ水ではなかったそうだ。

 今回の排除命令は「六甲のおいしい水」の2リットルの商品のみ。ほかの「六甲のおいしい水」(500ミリリットル、1.5リットル)は対象にならなかった。
 排除の理由が公正取引委員会の報道発表資料には書かれていなかったので、ハウスのホームページを見た。

 それによると、ハウス食品株式会社は2004年、神戸市西区(六甲から結構離れています)に2リットル商品専用の工場をつくり、そこで水をつめて出荷していた。そして、この水源は六甲の水源と一緒であると主張したところ、公正取引委員会が、「そんなこと、ありえん」と反論したことが、排除命令の理由のようだ。

 そのため、今回は六甲工場で作られた2リットルのペットボトルだけが対象になったという。したがって、500ミリリットルのペットボトルは対象になっていません。500ミリリットルの商品は、神戸市灘区で採取した水をつめているようです。

 ハウス食品は「水源は六甲だから合理的である」と公正取引委員会に主張していたようですが、地図で見るとハウスの六甲工場は、六甲からかなりの距離にあります。これはやっぱり六甲が水源ということはないでしょう。

 ただ、今回の排除命令はそのあたりのことは書いていませんがなぜでしょうね。当の公正取引委員会にしかわからないことですが……。


【編集部注】 一部表記を変更しました。(2008/6/18 10:10)


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