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麻酔科医の規制緩和へ 中長期の「医療ビジョン」

2008.6.18 21:01

 厚生労働省は18日、深刻な問題となっている医師不足解消に向けた、中長期的な対応策を示した「医療確保ビジョン」をまとめた。病院での手術停滞を招く要因となっている麻酔科医不足に対応するため、麻酔科医の規制緩和を打ち出した。病院で1人当たりの医師が担当する患者数を少なくするよう制度を改正することも盛り込まれた。

 今月末に政府がまとめる経済財政改革に関する「骨太の方針」に反映させたい考え。ただビジョンの具体的実施時期については、予算の裏付けなどがないことから言及されなかった。

 現在の麻酔科医は、一定の経験を積んだ上で国に麻酔科を専門とすることを申請する必要がある。ビジョンでは、申請制度をやめ、一定の経験があれば、どの医師も麻酔科医として活動できるようにすることを明記した。医療現場では、手術の技術が高度化していることにともない、手術に専門の麻酔科医の立ち会いを求めるケースが増えている。麻酔科医の数が需要に追いつかない実態があり、深刻な問題となっていた。

 また現在の医療法では、外来患者40人に1人の医師を配置するように定めているが、この人数を引き下げることで、医療機関がより多くの医師を配置せざるをえないような仕組みにしていく。ビジョンでは、大学医学部の定員削減方針を撤回して医師総数を増やすことや、結婚や育児で現場を離れるケースが目立つ女性医師の離職防止や復職支援にも提言している。

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