接近する日中、遠ざかる日台
◆中国と日台がそれぞれ接近
中国の胡錦濤国家主席は7月上旬に日本を再び訪問し、洞爺湖サミットに出席する予定だ。胡主席は5月初めに訪日し、福田康夫首相と戦略的互恵関係の維持で合意したばかりだ。これについて、17日付香港紙・文匯報は「中国の国家主席が2カ月で2回も日本を訪問するのは極めて異例だ」と報じた。
首脳会談の議題だった東シナ海のガス田共同開発問題は妥結目前だ。中国外務省の姜瑜報道局副局長は「重大な進展があり、具体的な最終案を作成している」と発表した。中でも双方が領有権と開発権を争ってきた白樺ガス田(中国名・春暁)に関しては、領有権問題を棚上げし、経済的な妥協を優先させた点に大きな意味がある。
また、昨年11月に中国の駆逐艦「深セン」が日本を訪問した答礼として、日本の海上自衛隊の艦船が第2次世界大戦以降初めて中国を訪問する予定だ。福田首相も8月の北京五輪開会式に出席する。
中国と台湾も直行チャーター便の運航などで急速に接近している。
◆日台は尖閣諸島めぐり紛争
対照的に、日本と台湾は双方が主権を主張する尖閣諸島(台湾名・釣魚台列島、中国名・釣魚島)をめぐり騒然としている。周辺海域で今月10日、日本の海上保安庁の巡視船と衝突した台湾の遊漁船が沈没したことがきっかけだ。
台湾は沈没事故直後、日本が謝罪を拒否したことを受け、15日に許世楷駐日代表(75)=大使に相当=を召還した。また、台湾の市民運動家12人が同海域で海上デモを繰り広げた過程で日本の巡視船と摩擦も起きた。日本は台湾の反発が予想外に拡大したことから、16日に海上保安庁が「処理過程に問題があった」と謝罪し、賠償を約束した。
しかし、台湾の立法委員(国会議員)が軍艦による現場海域訪問を求めるなど緊張はさらに高まっている。15日に帰国した許代表が日本を擁護するような発言を行い、17日に辞意表明に追い込まれるなど、強硬な世論が台頭している。
香港=李恒洙(イ・ハンス)特派員
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