医師とヘリコプターに同乗し、救急患者の処置にあたる看護師「フライトナース」を対象とした日本航空医療学会の勉強会が16日、倉敷市松島の川崎医大であり、ドクターヘリを運行する全国14施設のうち、10施設から約50人が参加して情報交換した。
同医大は99年度に「フライトナース」制度を導入。交通事故の負傷者や、山間部、離島などのへき地の重症患者の輸送などに同乗する。迅速な救急医療を行うことで、後遺症の軽減や早期社会復帰などにつながるという。
この日は青い航空服に身を包んだ同医大付属病院のフライトナースが日ごろの勤務状況を実演。ヘリの中で消防から無線で患者情報を聞き取りながら準備し、待機する救急車の中で現場の救命士と共同で処置をほどこす様子が披露された。制度発足当初からフライトナースを務める藤尾政子看護主任は、「現場では全員でのチーム医療。この経験を教育システムの構築に役立てたい」と話した。【山崎明子】
毎日新聞 2008年6月18日 地方版