「夜の方がすいている」「昼間は忙しかった」--。夜間・休日の救急診療で、緊急治療の必要のない患者が急増しているのを受け、山形大病院は、今月から緊急治療の必要がない患者に限り、時間外診療特別料金として8400円を負担させる制度を始めた。病院は「一刻を争う急病や重症の患者に全力を注ぐためのやむをえない措置」と説明している。
担当医が緊急性がないと判断した場合、治療費に加算される。受け付け時に知らせるほか、病院の張り紙やホームページでも告知している。16日までに「薬をもらいに来た」などの理由で受診した9人から徴収した。
山大医学部によると、07年度の救急患者数は9310人。うち、休日と平日夜間(午後5時~午前8時半)に来院した患者は、7409人に上った。救急患者数のうち、入院の必要がない軽症患者は8割を超えるという。
入院の必要がある場合や、紹介状で緊急受診の必要があると書かれている場合は、徴収されない。【林奈緒美】
毎日新聞 2008年6月18日 地方版