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【早坂礼子の言わせてもらえば】激安価格のクルマを作れ (2/2ページ)
このニュースのトピックス:景気
インドではタタ自動車などが10万ルピー(約30万円)のクルマを開発している。インドで30万円のクルマが作れるというのなら、どうして日本国内でも作って売る努力をしないのか。クルマは100万円以上かかる買い物だと誰が決めたのだろう。ユーザーは富裕層ばかりではない。ちゃんと走って曲がって止まる足代わりで十分という人は多いはずだ。シンプルで燃費の良いクルマを激安価格で提供できないものか。バターやカップ麺と値上がりばかりの時代だからこそ、質がよくて安い商品を提供するのがメーカーの社会的使命ではあるまいか。
日本の18歳以上の人口は1980年の8442万人から2006年には1億661万人に増加しているし、運転免許の保有者も3717万人から7659万人と約2倍になっている。クルマを運転できる人の数は増えているのだ。主力の北米市場の景気が減速しているうえ、円高傾向の為替レートや、鋼材など原材料費の高騰などで自動車各社の業績は今後、悪化が避けられない。それでも利益は少なくないはずだ。もうけた分は株主や社員だけでなく、市場創造で消費者にも返してほしい。