【秋葉原通り魔事件】週内にも７人殺人で再逮捕へ

　東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、警視庁万世橋署捜査本部は１８日、週内にも殺人の疑いで、静岡県裾野市の派遣社員、加藤智大（ともひろ）容疑者（２５）＝殺人未遂の現行犯で逮捕＝を再逮捕する方針を固めた。

　事件で死亡した７人のうち、３人はトラックにはねられたほか、４人は殺傷能力の高いダガーナイフで刺された。捜査本部は、１回目の拘置期限が満期を迎える２０日前後に、７人全員に対する殺人容疑で立件する見通し。

　調べに対し、加藤容疑者は事実関係を認め、仕事や家族関係の不満を口にし、「職場でのトラブルを契機にやけを起こした。だれでもよく決意の上でやった」などと供述している。

　現場検証の結果などからトラックの速度は４０キロ超だったことが既に判明している。ブレーキ痕もないことから、捜査本部はトラックではねた時点で明確な殺意があったと判断している。

　調べでは、加藤容疑者は８日午前０時３３分、赤信号の交差点にトラックで突っ込んで５人を次々とはね、東京情報大２年の川口隆裕さん（１９）＝千葉県流山市＝ら３人を死亡させた。さらに約７０メートル先でトラックを乗り捨て、交差点方向に戻りながら、約２分の短時間にナイフで１２人を刺し、東京芸術大４年の武藤舞さん（２１）＝東京都北区＝ら４人を殺害した疑いが持たれている。