岩手・宮城内陸地震で震度6強を記録した宮城県栗原市や岩手県奥州市で、全体がすっかり崩れた建物はなかったことが、境有紀・筑波大学准教授(地震防災工学)の現地調査でわかった。
最大震度が同じ震度6強だった能登半島地震では、5軒に1軒の割合で全壊した町もあった。境准教授は、「今回の地震で建物被害が少ないのは不幸中の幸い。震度6強は大したことないと思わないように」と警告する。
境准教授は15〜17日、震度6強を記録した両市で、地震計から半径200メートル以内にある建物の被災状況を調べた。その結果、壁にひびが入った建物はあるが、大きく崩れた建物はなかった。両市に宮城県大崎市などを合わせた震度6弱の13か所でも調査したが、同様の結果だった。
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