太り過ぎのサルがいることで知られる堺市堺区、大浜公園のアカゲサルたちが来春、引っ越しすることがわかった。「食べ物を与えないで」の看板をかけたがあまり効果が出ないため、金網を設置した園内の新施設に移し、エサを投げ入れにくくする。また、飼育面積を広くし、運動しやすい環境もつくるという。人間界でメタボ健診が義務づけられたいま、“堺のメタボザル”もスリム化が必至となっている。
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大浜公園のアカゲザルは47匹いて、約420平方メートルあるヒョウタン形のサル島で暮らしている。山の周囲には、逃げないように水が張られており、さらに、コンクリート外壁に囲まれている。
昨年秋、初めて全サルの体重を測定したところ、約3割が太り気味だったという。なかでも、最も重いオスは約30キロで標準体重の3倍もあった。腹がだぶついて地面に接触している姿は、海外メディアにも配信されて有名になった。
公園を管理している市大浜公園事務所には、「太り過ぎで痛々しい」「勝手にエサを与える人間が悪い」と声も寄せられた。
少しでもエサの投げ入れを防ごうと、今年4月、サル山のコンクリート壁6カ所に、「サルに食べ物を与えないで!」と書いた看板(縦40センチ、横60センチ)を取り付けた。だが、外壁周辺には金網がなく、パンくずや落花生を投げ与える人は減ったものの、サルの大きな減量にはつながっていないとみられる。
このため市は、現在のサル山の西側隣接地に、新しい飼育施設をつくる予定で、今秋にも着工、来春の引っ越しを目指す。サルが動き回れる面積を増やし、動物園のような金網で囲んで、外から餌を与えにくくする。
サルのエサについてはすでに、栄養価が高いジャガイモやサツマイモを減らし、小麦をそのまま与えるなどしている。
「カロリーでみると、6割程度は減らしているので、サルの体重も減ってきたようだ。引っ越しによって運動できるようになれば、より減量できる。引っ越しの際に体重を測定し、効果を確認していきたい」と公園事務所では話している。
アカゲザルは、中国、インドなどに生息する単褐色の外来種。大浜公園で飼われ始めた時期は不明だが、明治時代に公園内の水族館敷地内に動物が導入され、戦後の廃館後もゾウなどが残り、そのなかにサルもいたとみられる。昭和28年に市がサルを追加購入した。
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