鳩山邦夫法相の下で4回目となる3人の死刑執行に対し、「死刑廃止を推進する議員連盟」(会長・亀井静香衆院議員)や、アムネスティ・インターナショナル日本など人権団体は17日、相次いで抗議を表明した。
議員連盟は東京都内で会見。亀井会長は鳩山法相が昨年12月以来、ほぼ2カ月ごとに死刑を執行していることについて「ベルトコンベヤーに乗せる感覚で執行していく異常事態。執行は治安を守る上で何の抑止力もない」と批判した。
また、事務局長の保坂展人衆院議員は、連続幼女誘拐殺人事件の宮崎勤死刑囚の死刑執行と東京・秋葉原の17人殺傷事件を関連づけて、「世に知らない人のいない死刑囚の執行は、秋葉原の事件に対する法務当局の反射効果ではないかと想像している」と述べた。
日本弁護士連合会は「半年余りで13人もの大量の死刑執行が行われた。政府に対し、死刑制度の存廃を含む抜本的な検討と見直しを行うまでの一定期間、執行を停止するよう重ねて強く要請する」とする宮崎誠会長の声明を出した。
鳩山法相は昨年12月から4回にわたり計13人の死刑を執行。93年3月の執行再開以降の法相では最も多い執行数となった。【石川淳一】
毎日新聞 2008年6月17日 20時08分(最終更新 6月17日 23時14分)