大阪弁護士会は、司法制度改革による法曹人口増で受け入れ事務所がないため、最初から独立せざるを得ない「ソクドク(即独)弁護士」の支援に乗り出す。16日にプロジェクトチーム(PT)を作り、年末までに、依頼の受け方や訴訟技術の指導など具体的な支援策をまとめる。
同弁護士会によると、これまでに就職説明会の開催や求人情報の掲載など、就職環境づくりへの支援はあったが、司法修習後の技術的支援は全国の弁護士会で初の取り組み。
07年度の司法試験合格者は2099人で、司法改革前年の01年度(990人)の2倍以上に増加。今年修習を終え、大阪弁護士会に登録予定の新人弁護士約300人のうち、弁護士事務所への就職が決まらない人は2けたに上るとみられている。
PTにはソクドク弁護士経験者の中井真雄弁護士(42)も入る予定。「最初の事件が終わるまで、分からないことだらけだった。そうした苦労をいくらかでも解消できれば意味は大きい」と話し、体験を反映させた実践的な支援策づくりを目指す。【北川仁士】
毎日新聞 2008年6月15日 大阪朝刊