プラチナについて

プラチナについて

プラチナの歴史

プラチナの歴史は金の歴史に比べると新しいのですが、それでも紀元前にはプラチナが使われていたことを証明する出土品が、パリのル−ブル博物館に展示されています。「テ−ベの小箱」といわれるこの出土品は、古代エジプトのシェペヌペットI世(BC700~690年)の遺跡(テ−ベ)から出土した小箱で、そこには純度の高いプラチナ鉱石の破片がはめ込まれていました。
その後、紀元1000年頃から、南米、特にエクアドルのインディオが作ったといわれているプラチナ合金の装身具が発見されていますが、詳細は不明です。
1753年にスペインの海軍将校が、コロンビアにあるピント川で白い金属を発見し、この金属を「プラチナ・デル・ピント(ピント川の小粒の銀)」と名付けました。これが、今日プラチナと呼ばれる語源になったそうです。 プラチナの大規模な採掘が行われるようになったのは、1924年8月にドイツ生まれの地質学者ハンス・メレンスキ−が、南アで世界最大のプラチナ鉱脈を発見してからです。このプラチナ鉱脈は、発見者の名をとってメレンスキ−鉱脈といわれるようになりました。

プラチナの供給(世界)

プラチナの世界の供給量を2006年の数字で見ると、約253トンとなっています。金(同年供給合計約3,906トン)と比べると、金の供給量の約6.5%と非常に少ない数字です。
南アフリカからの供給が約175トンと一番多く、以下ロシアが約31トン、北米が約11.5トンとなっています。 この10年の世界の全供給量を見ると、その間の需要の増大に応じて供給量も増大しており、2006年の供給量は、1999年比38%増となっています。
[G.F.M.S社 Platinum & Palladium 2007より]

プラチナの需要(世界)

プラチナの世界の需要量を2006年の数字で見ると、約248トンと需要と供給がほぼバランスがとれています。 需要で一番多いのは、自動車用触媒(自動車から排出される排気ガスを浄化するもの)で約134トン、次に宝飾品が約55トン、電気が14トン、ガラスが約14.5トン、化学が約11トンとなっています。このうち電気やガラス、化学は、電気産業部門、ガラス産業部門、化学産業部門でのそれぞれの需要を指しています。
  1999年のG.F.M.S社のデータによると、2006年の自動車用触媒用用途は1999年比約226%増、環境問題の高まりとともに自動車用触媒の需要が高まっており、逆に宝飾品用用途は同じく1999年比61%減となっております。
[G.F.M.S社 Platinum & Palladium 2007より]


プラチナの価格(円/g)とプラチナ小売価格の最高値

プラチナの国際価格は、通常トロイオンス(31.1035g)当りの米ドルで表示されています。このトロイオンスとは、貴金属だけに使用される独特の単位です。日本においては、通常グラム当りの円で表示されます。
プラチナの小売価格の最高値は、現時点では1980年3月6日の8,240円(グラム)です。価格が上昇した要因については、<金について>に書いてありますので、そちらをご覧下さい。

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