【大紀元日本6月17日】ここ数カ月間、中国当局の工作チームがチベットの各寺院に進駐し、僧侶に愛国主義の教育を実施している。また、武装警察が各主要の寺に駐留。最近、寺のラマ(チベット仏教の僧侶の呼び名)が中国当局の指定する「愛国主義試験」に合格しなければ、ラマの身分を剥奪されるとの現地情報が寄せられた。
ロイター通信は、この愛国主義試験が今年の9月に行う可能性が高いと報じ、「その目的は、チベット仏教の精神リーダーのダライ・ラマへの忠誠を断ち切ること」と分析した。
チベット亡命政府(本部・インド)の幹部・サイジャ氏はロイター通信の報道の信憑性を証言した。
同幹部は、「いわゆる愛国主義教育はすでに長年実施してきたが、今回の状況は一層厳しい。ラマたちにはダライラマを非難するよう強いられたり、同意しない文面に署名するよう強制されたりしている。これは最近の数カ月間に発生したこと…。この状況はラマたちにとって最も強い精神的な侮辱である」と話した。
ロイター通信は、「中国の憲法は宗教信仰の自由を定めているが、実質上、仏教およびその他の宗教の信仰活動はすべて中国当局がコントロールする『協会』の許可を得なければならない」と報じた。
前述の幹部・サイジャ氏は、「ダライ・ラマを含めチベット亡命政府は、中国当局との対話の実現を呼びかけ続け、切に望んでいる。この対話で実質的な成果が見出せれば、初めてチベット問題の真の解決に向かう」と述べ、「チベット人が中国当局の政策に抗議し、ダライ・ラマを擁護し続けている問題について、中国当局は現実を直視し、分析を行い、それから問題の解決に取り組むべき」と指摘、この根本的なことを解決しない限り、チベット問題はずっと持続していくとの見解を示した。
(翻訳・編集/叶子)
(08/06/17 08:24)
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