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6 月 16 日 (月)  
6/16(月)20:00更新
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ネット犯行予告で6事件捜査
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秋葉原の通り魔事件のあとインターネットの掲示板で相次いでいる殺人などの犯行予告について、警察では、これまでに6つの事件の捜査を進めており、いたずらのつもりで書き込むだけでも業務妨害などに当たる疑いがあるとして、書き込んだ人物の特定を進め、摘発を強化しています。
警察庁によりますと、秋葉原の事件以降、東京、大阪、福岡、広島それに新潟と山形でインターネットの掲示板に犯行予告を書き込んだとして、業務妨害や軽犯罪法違反などの疑いで捜査を進めていることがわかりました。
このうち、警視庁では、29歳の男が「池袋で100人殺す」とインターネットの掲示板に書き込んだとして、また、広島県警察本部も、19歳の新聞配達員の少年が「商店街で皆殺します」と書き込んだとして、いずれも業務妨害の疑いで逮捕しました。
一方、福岡では、17歳の少女が「九州のある駅で大量殺人する」と書き込み、さらに新潟では、中学生の13歳の少年が「新潟駅に放火し、周辺で無差別殺人を起こす」と書き込んで補導されるなど、秋葉原の事件のあと、インターネットの掲示板で殺人などの犯行予告が相次いでいます。
いずれも、調べに対して、実際に犯行に及ぶつもりはなく、世間を騒がせようと思ったと話していますが、警察は、いたずらのつもりで書き込むだけでも業務妨害や軽犯罪法違反に当たる疑いがあるとして、書き込んだ人物の特定を進め、摘発を強化しています。
ネットで犯行予告 専門家は
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インターネットの掲示板で殺人などの犯行予告が相次いでいることについて、インターネットをめぐる問題に詳しい千葉大学教育学部の藤川大祐准教授は「いたずらのつもりでも、大勢の人の目に触れて、迷惑を受ける人がたくさんいて、厳正なる対処は当然だと思う。書き込んだ人は匿名だという意識かもしれないが、犯罪となれば警察が動いて発信者を特定していくことをもっとよく知ってほしい」と述べました。
そのうえで「手軽に書いたことが世界に広がることもあり、本来、手間がかかって慎重であるべきだったことが簡単にできてしまうので、利用者やサイト運営会社それに教育関係者も情報を発信することの意味や影響をより慎重に考えていかなければならない」と話しています。
※このニュースは6月16日20時00分時点でのものです。
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