【台北=野嶋剛】尖閣諸島海域で台湾の遊漁船と日本の海上保安庁巡視船が衝突し遊漁船が沈没した問題で、15日に召還された台北駐日経済文化代表処の許世楷・駐日代表(73)は16日会見し、辞任の意向を表明した。
辞任理由として許氏は、台湾内で冷静な対応を呼びかけたが、逆に与党国民党の立法委員(国会議員)から「売国奴」などと激しく批判されたことを挙げ、「これ以上職にとどまるのは耐え難い」(許氏)と述べた。
許氏は辞意を外交部(外務省)に伝え、同意が得られ次第、正式に辞任する。許氏は台湾独立運動の長老で日本の在住歴が30年以上あり、日本の政界に知人が多い。
一方、「主権の誇示と台湾漁船の保護」を理由として台湾が検討している海軍艦船の尖閣諸島周辺海域派遣について、立法院(国会)の外交国防委員会と国防部(国防省)が16日協議したが、結論はでなかった。