店長に残業代を支払う動きが流通・サービスの幅広い業種に広がってきた。外食・紳士服店、コンビニエンスストアに加え、第一興商などカラオケ店大手が支払いを決め、メガネ店のメガネトップ、メガネスーパーも検討に入った。支払う義務のない管理職店長に長時間労働を強いる「名ばかり管理職」問題を受け、これまで処遇改善に着手した大手は16社。社会的な批判をかわすとともに人材をつなぎ留める狙いで、追随する企業が増えそうだ。
労働基準法では経営側と一体的な立場の「管理監督者」に残業代を支払う義務はない。流通業などでは店長を管理監督者である管理職と位置づける例が多いが、日本マクドナルド店長の処遇を巡る訴訟で東京地裁が1月、同社に残業代支払いを命じる判決を出した。5月にマクドナルドが支払いを決めたのを受け、見直しが加速している。(07:00)