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町村官房長官「医師の絶対数不足」

 町村信孝官房長官は6月14日、日本麻酔科学会の公開シンポジウムに寄せたあいさつで、救急の受け入れ不能など医療の危機的状況に言及し、「こうした事態に至った原因の根底には、絶対数として医師の不足がある」と指摘。医師不足が勤務医の疲弊を招き、責任の一端は政治にあるとの見解を表明した。その上で、福田内閣の官房長官として、安心・安全の医療提供の実現に努力する考えを示した。舛添要一厚生労働相が私的諮問機関の「安心と希望の医療確保ビジョン」会議で医師の増員策を検討する中、強力な後押しとなりそうだ。

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 町村官房長官はあいさつ(代読)で、産科や外科、麻酔科、内科などの勤務医が次々と辞め、救急の受け入れ不能の問題が生じるなど、地域医療が深刻な状態にあることを指摘。その上で、医師の絶対数が不足していることに言及した。さらに、過酷な労働環境の中で働く医師らが、肉体的・精神的に限界に達しているとの見方を表明。医療関係者と患者側が一体となって医療崩壊や委縮医療を食い止めていくことに「福田内閣の官房長官として実現に努力したい」と、政府として医療を支えていく姿勢を示した。

 「医師不足」の問題については、地域や診療科による「偏在」か、「絶対数の不足と偏在」かの議論がある。厚労省は2006年、「医師の需給に関する検討会」の報告書の中で、医師数自体は足りており、地域や診療科による「偏在」のみが問題としていた。その後、政府は今年2月に、民主党の山井和則衆院議員が提出した質問主意書に対する答弁書の中で、「医師は総数としても充足している状況にない」と、医師の絶対数の不足を認めている。

 次回の会合で最終回を迎える予定の「安心と希望の医療確保ビジョン」会議でも、舛添厚労相が医師を増員することを既に明言しており、超党派の議連や民主党も医学部定員増を打ち出している。


更新:2008/06/16 13:00   キャリアブレイン


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