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尖閣諸島:台湾の抗議船が魚釣島に接近 海保が警告

尖閣諸島付近を航行する台湾の抗議船(右)と巡視船(手前右から2、3隻目)を警戒する海上保安庁巡視船(中央奥と手前左)=沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島沖で2008年6月16日午前7時すぎ(第11管区海上保安本部提供)
尖閣諸島付近を航行する台湾の抗議船(右)と巡視船(手前右から2、3隻目)を警戒する海上保安庁巡視船(中央奥と手前左)=沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島沖で2008年6月16日午前7時すぎ(第11管区海上保安本部提供)

 16日午前3時50分ごろ、沖縄県石垣市の尖閣(せんかく)諸島・魚釣島(中国名・釣魚島)に向けて、台湾の抗議船1隻と台湾巡視船艇3隻が航行しているのを第11管区海上保安本部が確認。同5時50分ごろ魚釣島の西南西約22キロ沖で日本の領海内に侵入したため、海上保安庁の巡視船が領海外に出るよう警告した。台湾船は一時魚釣島約1キロ沖まで近づいたが、その後台湾向けに針路を変更。同8時45分ごろまでに、順次領海を出た。台湾の巡視船艇はこの間6隻が合流し、計9隻になったが、トラブルなどはなかった。

 海上保安庁によると、尖閣諸島の領有を主張する他国・地域の抗議船に、政府の巡視船艇が同行して日本の領海に入ったのは初めて。

 尖閣沖では10日、台湾の遊漁船と海上保安庁の巡視船が衝突し、遊漁船が沈没する事故があり、石垣海上保安部は両船の船長に過失があったとして書類送検。尖閣諸島の領有を主張する台湾では対日批判が過熱していた。

 抗議船は「全家福6号」で、日本の対応に抗議する活動家12人と台湾メディア関係者35人が乗船。15日夜、「打倒日本」などとシュプレヒコールを上げて台湾北部の漁港を出港。この際、台湾の海上保安庁に当たる行政院(内閣)海岸巡防署が抗議船の乗船名簿を読み上げており、台湾当局の公認状況下での出航だった。

 台湾中央通信によると、海岸巡防署は「主権の擁護と台湾人民の安全」を巡視船艇に指示。抗議船と付近の安全確保や、日本側と問題が発生した場合には日本側と対話することなどを命じた。

【三森輝久、台北・庄司哲也】

毎日新聞 2008年6月16日 11時06分(最終更新 6月16日 13時08分)

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