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人の輪ひろがる山の宿
宮城県
駒の湯(こまのゆ)温泉

放送日:2004年3月7日

栗駒山の中腹、標高約600mに駒の湯温泉が湧き出している。昭和44年、登山仲間がお金を出し合い、古くからの温泉をもらって作った宿、くりこま莊。冬は2m以上の雪に囲まれる。

 宮城県北部、栗駒山の中腹に湧き出す「駒の湯温泉」。冬は深い雪に半ば埋もれて建つ「くりこま莊」は登山仲間がお金を出し合って建てた宿です。ご主人の菅原次男さん(63)は元国鉄職員で、宿の経営と鉄道の仕事を20年以上両立してきました。菅原さんがこの宿を続けてくる事ができたのは、訪れる人との出会いがあったからだと言います。山麓の民話を伝える語り手・佐藤玲子さん、ブナ林を守る活動を続けてきた佐藤光雄さん、様々な人がこの宿に集い、交流しています。人の輪をさらに広げ、栗駒の自然と文化を伝える場所にしていくことが菅原さんの夢です。

語り:久保田 茂アナウンサー

宿の主人、菅原次男さん(63)は元国鉄職員。退職するまで20年以上にわたり昼は鉄道の仕事、夜は宿の経営という生活。宿を続けられたのは栗駒山を愛する仲間と家族の支えがあったから。 山仲間の1人、佐藤光雄さん(68)。栗駒山のブナ林を守る活動のリーダーを長年続けてきた。冬でも週3回は山へ入り、その度にこの宿を訪れる。

常連客の佐藤玲子さん(73)は全国的にも知られた民話の語り手。玲子さんが初めて人前で話をしたのは、この宿だった。以来、月に1度はこの宿を訪れ、泊まり合わせた客に昔話を語る。 温泉の周りには、ブナの原生林が広がっている。宿を訪れる人々が交流し、栗駒山の自然と文化に触れてもらいたいというのが菅原さんの夢。


DATA

泉質/ 石膏硫化水素泉
お湯の色は茶褐色。以前は白色だった。
効能/ 皮膚病、糖尿病などに効果があると言われている。
宿泊/ ◇1泊2食付き 8000~12000円
◇3泊4日(8食付き) 13000~15000円(土、祝前日、繁忙期を除く)
◇日帰り入浴可
観光/ ◇栗駒山(1627.7m)登山、ハイキングが楽しめる
◇世界谷地(せかいやち)高山植物の群生する湿原(5月ミズバショウ、6月ニッコウキスゲなど)
◇宿ではイワナ料理、マタギ料理が食べられる
交通/ ◇鉄 道:JR東北新幹線くりこま高原駅または一ノ関駅より車で60分
◇車:東北自動車道、若柳金成ICまたは一ノ関ICより車で50分
※冬季は雪道のため滑り止めが必要。電話をすればふもとまで迎えに来てくれる
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お問い合わせは

栗駒町役場 TEL:0228-45-2111
※掲載している内容は放送時の情報です。