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2008年6月 6日 (金)

南山利権事件

News & letters 97/利権の渦

東洋町議会の「東洋町リゾート開発に係る調査特別委員会議事録」を読んで驚いている。
訳の分からない1個人(請願者)の利権(債権)について議会特別委員会が4000万円払ってやれという請願を採択したのである。
その特別委員会での支払え合唱団の中心歌手はリコール請求の対象者で今をときめく田島毅三夫議員その人であった。
唯一の証拠である「覚書」に町長の角印を押しているから支払う義務があるという。議会で議決していなくても構わない、と主張している。
核「反対」運動の主導者だったといっている人が核推進派の中心人物の利権についてこれを擁護し実現しようとしている。

しかし、残念ながら、既にこのブロッグで明らかにしたとおり、東洋町にはその個人には何の債務も存在しない。ビタ一文も出せない。次の通りだ。

1、唯一の証拠の「覚書」には東洋町や東洋町長の
  債務になるような文言は一言も入っていない。

2、仮にその「覚書」で東洋町に5000万円(そのうち
  1000万円は安岡元町長がなぜか支払っていた
  という)の支払い義務があると書かれていた
  としても、東洋町議会ではそれについて債務負担
  行為の決議を一度もしていない。行政機関の
  債務は議会で予算案として債務負担行為の決議
  をしなければならない(地自法)、ということは
  議員としていろはの話だ。議会の議決事項で議決
  が欠如している契約類は全て無効である。
  十数年間借金として正規に認めていないものを 
  今更これを借金として認め支払うわけにはいかない。
  民法でも不動産以外の債権の行使は10年で
  時効である。地自法では時効の利益はこれを
  行使なければならないと義務づけられている。

3、ところで、相手の方は、なぜこれを裁判に持ち
  込まないのであろうか。また、田島毅三夫議員
  もしきりに裁判にしてはいけない、と主張するの
  であろうか。
  裁判に出来ない理由も特別委員会の議事録に 
  漏れ出ていた。

 ウソか本当か相手の方が立替えたという5000万円はある別の者が出したということだ。その金を土地代金の追加分の一部として地主に支払ったという。
しかし、地主の発行した領収書は2900万円のもの1枚しか存在しない。
あとの2100万円はどうなったのか。
2100万円の行方について特別委員会の議事録には当時の話がいろいろ紹介されている。
2100万円は地主にわたっていないようである。
裁判にしたら、2100万円の行方が追及され関係者が数珠繋ぎに出てくる可能性がある。
請願者自身がこの2100万円について法廷で説明しなければ、5000万円の説明がつかない。
この件について、請願書をあげた相手の方は昨年平成19年1月12日付の前東洋町長田嶋裕起への請求書(内容証明つき)では2900万円だけであった。同額の請求書が平成17年、18年と続いている。
昨年まではその怪しい2100万円を差し引いて町に請求していた。今回の請願書は、土地代金として支払われていない、どこに消えたか分からないその金を含んで請求されている。
町又は元町長が仮に土地代金の立替えとして5000万円の債務があったとしても、土地代金に支払われていない2100万円分まで返済する義務はない。5000万円支払えと言うのであれば、2100万円の行方と使途を明確にされねばならない。
その2100万円の行方は特別委員会での田島毅三夫議員の話などでは相手の方(「請願者」)が「海賊」とかいう店の前で「3人のグループ」に渡したということである。
そのことは東洋町の巷間でもうわさがしきりである。
しかし、議会に出てきた以上は単なるうわさではなくなる。
それらを裁判で明らかに出来るのか。
田島毅三夫議員は2100万円の行方について議会で説明するほどに分かっているのに、どうしてそれを含めて町に払えと言うのであろうか。

4、また、安岡元町長がどうして1000万円を個人的に 
  相手の方に支払ったのか、不明である。

当事者が裁判を忌避する事件。
議会がこれらを解明せずに町民から預かっている公金を出せとは言えないはずだ。
それにしても田島毅三夫議員へのリコール請求の正当性がますます明らかになってきた。

いずれにしても他人に義務なきことを強要する場合は、重い刑事罰があることも留意する必要がある。

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