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【社会】

刺されたのは12人 秋葉原事件 意識戻らぬ人も

2008年6月13日 朝刊

 東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、死傷した17人の内訳と詳しい被害状況が、万世橋署捜査本部の調べで分かった。被害者は全国8都県の男女で、派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)にダガーナイフで刺された人が12人(うち4人死亡)、トラックではねられた人が5人(うち3人死亡)だった。

 刺された人の大半は胸や腹、背中を刺され、傷は内臓を損傷するほど深かった。捜査本部は強い殺意を持った犯行と断定。現場周辺の防犯カメラや目撃者の証言をもとに、被害の順番や場所の特定を進める。

 調べでは、死傷した17人(男性14人、女性3人)は、埼玉県が6人、東京都が5人、千葉、神奈川、茨城、栃木、静岡、兵庫の各県が1人。

 ナイフによる負傷者のうち、7人が重傷、1人が軽傷。体ごとぶつかるように刺された際にできる「刺突痕」という傷口もあった。

 重傷者のうち、埼玉県新座市の男性会社員(43)は背中を刺されて脊髄(せきずい)などを損傷し、静岡県焼津市の女性会社員(24)も背中を刺されて腎臓などを損傷した。

 右胸を刺されて横隔膜や肝臓を損傷し、出血性ショックに陥った江東区のタクシー運転手の男性(54)など、事件から4日が経過した12日現在でも意識が戻らない被害者もいる。

 埼玉県ふじみ野市の男性会社員(28)は右腕を切られて軽傷だったが「まだ、当時のことを話したくない。思い出したくない」と親族に話しているといい、強いショックを受けている様子という。

 

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