韓国で未分譲・未入居マンション急増中(下)
◆資金繰りが悪化する企業が続出
建設業界は、最近の未分譲・未入居物件急増、鉄筋など原材料価格の急騰による原価上昇、融資中断という「三重苦」で最悪の資金難に陥っている。これまで財務状態が比較的良好だったD社は最近、未分譲で収入のあてがなくなり、会社そのものを売りに出した。地方で大規模分譲を行ってきたE社は、事業所の敷地・ゴルフ場などを売却、資金を緊急調達した。不渡り説が出回ったF社の関係者は、「資金圧迫説が出たことで、鉄筋などの原材料が現金でなければ購入できなくなり、工事を一時中断した」と語った。今年2月に不渡りを出した施工能力120位圏のウジョン建設は、新たな住人を探すことができないまま、和議の手続きに入っている。これにより、下請け企業99社も資金難に陥っている。
これまでは収益性が高かった公共工事も低価での受注が続き、土木企業も資金繰りにあえいでいる様子だ。大韓建設協会のチョ・ジュンヒョン室長は、「最低価格入札制が広まり、住宅関係のみならず公共工事関係でも相当数が下半期に不渡りを出さざるを得ない」と語った。実際、今年に入り先月までに不渡りを出した建設会社は144社に上り、昨年同期に比べ47%増加した。
◆建設会社の不渡り→住宅供給減→住宅価格の急騰という悪循環
専門家らは、建設会社の不渡り騒動が発生した場合、内需景気が落ち込むのはもちろん、住宅供給の減少に繋がり長期的に住宅価格が再び上昇するという悪循環が発生する可能性がある、と憂慮している。不動産情報業者「スピードバンク」のパク・ウォンガプ代表は、「建設会社が盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の首都圏規制措置を避けて地方に中・大型マンションを集中供給した結果、未分譲の大量発生という事態に繋がった。政府は積極的に規制を緩和し、建設会社も分譲価格を引き下げ分譲時期を調節するなどの自助努力に乗り出さなければならない」と語った。また建国大の孫在英(ソン・ジェヨン)教授は、「無理に事業を推進する企業にも責任はあるが、建設業界を瀬戸際まで追い詰めるのはよくない。住宅関係に対する過度の規制を合理的に調整すべきだ」と語った。
洪源祥(ホン・ウォンサン)記者
李性勲(イ・ソンフン)記者
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