白血球のバランス = 「自律神経」のバランス? |
免疫力の正体は「白血球」? |
健康のヒミツ「免疫力」とは? |
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「自分の免疫力は高いのか?それとも低めなのか?」、それは血液を見ればわかります。
実は、免疫を担っているのは、血液中の「白血球」という成分なのです。
白血球には、大きく分けると3つの種類があります。
それが、「顆粒(かりゅう)球」、「リンパ球」、「単球」です。
白血球の分類=「白血球像」 | ||
顆粒球 (かりゅうきゅう) |
60% | 好酸球、好中球、好塩基球の3つを合わせたもの。 (好酸球) :寄生虫や虫卵を攻撃、アレルギーにも関与 (好中球) :細菌などの異物を貧食し、殺菌する (好塩基球):ヒスタミン等を放出しアレルギー反応を起こす |
リンパ球 | 35% | 体内に侵入したウイルスに対して抗体を作って攻撃する 「免疫反応の中枢」。また、老化した細胞を除去したり、がん細胞を直接攻撃する働きももつ。 |
単 球 (たんきゅう) |
5% | 強力な貪食(進入した異物を飲み込んで処理する)能を持ち、さらに異物の情報をリンパ球へ伝える。 |
白血球の内訳を“白血球像”といい、顆粒球60%、リンパ球35%、単球5%程度が理想的とされています。
どれも重要な役割を担っていて、どれか1つが不足しても免疫力は崩れてしまいます。
つまり、白血球のバランスを正常に保つことが免疫力の高い健康なカラダであると
言えます。
※特に、リンパ球は免疫反応を担う中枢であり、リンパ球の減少が様々な病気の原因に
なるとされています。
あなたも一度、血液検査で「白血球像」を測定し、
自分の免疫状態をチェックしてみては
いかがですか?
なお、検査施設によっては、
好酸球「Eos」、
好塩基球「Baso」、
好中球「Neut」、
リンパ球「Lym」、
単球「Mono」
など、アルファベットで表記してある場合もあります。
<免疫力とは> ・カラダに侵入した細菌やウイルスを撃退する力 ・体内に発生した異常な細胞をやっつける力 など・・・ つまり、 本来生まれながらに持っている“自分で自分のカラダを治す力”のことです。 |
「爪もみ」は手軽な免疫力アップ健康法 |
ここで、ちょっとムズカシイ話。でも免疫力を知る上ではとても重要なことです。
上で説明したように、免疫力の正体は白血球のバランスなのですが、それをコントロールしているのが「自律神経(じりつしんけい)」であると言われます。
「自律神経」には、2つの種類があります。
:昼間、カラダを動かしている時などに働く「交感神経」
:寝ている間など、リラックスしている時に働く「副交感神経」
※私たちは、2つの神経をうまく切り替えながら、生活しています。
この自律神経が、じつは白血球のバランスにも影響をおよぼし、
「交感神経」が優位のときには「顆粒球」が増加、
「副交感神経」が優位のときには「リンパ球」が増加するそうです。
自律神経の切り替えがうまく行われていれば、白血球のバランスもよく、免疫力は高まります。しかし、現代人はストレスや不規則な生活、睡眠不足などで「交感神経」側に偏りがちです。
すると、顆粒球が過剰に増え、その一方でリンパ球は減少し、免疫のバランスが崩れてさまざまな病気を引き起こすと考えられています。
切り替え上手なタイプ ○顆粒球とリンパ球のバランスが良い カゼをひいてもすぐに治る お肌もつやつや ↓ 免疫力の高いタイプ |
交感神経に偏りがちなタイプ 病気になりやすい カゼをひいたら長引く ↓ 免疫力が低下しているタイプ |
自律神経のバランスを整えることこそが、白血球のバランスを正常に保ち、
免疫力の高い健康なカラダを維持する方法です。
病気なんでも辞典 第13回 免疫力と「爪もみ」のヒミツ 2005.04.28 |