やまない子どもたちの性被害

カスパルの事務所にも時々自分の幼い娘が強姦されてしまった、どうすればよいですかと相談の電話が入ります。どうすればよいのですかではなく、直ちに警察に駆け込むべきでしょう。強姦されたことが知れたら親の恥だとか、親や先生方がひた隠しに隠してしまっては強姦された本人は、命があったとしても一生、苦しみ続けなければなりません。

 近頃、外国で男の子を性虐待してきた日本人男性がわが息子あるいは、わが孫を強姦しているケースが増えてきました。男の子の場合でも性虐待は、大きな怒りと屈辱から一生逃げることはできないでしょう。

 男の子の場合でも女の子の場合でも、一人で苦しみ泣き叫んでいる中に次第に人間としての性格が破壊されていくのです。子どもに対する性虐待は昔から少数ではあるけれどあったのです。学校の中で担任に強姦されたとか、家庭内で父親や兄あるいは祖父に強姦される事件がありました。このような場合、何年かあるいは10数年に及ぶ強姦が続いています。家庭内や学校で起きた場合、1回や2回では済まないのが特徴です。学校内では他の先生方が気がついていても見て見ぬふりを行ってきたし、家庭内で起きたことは近親相姦として片付けられ、他人が口出しすべきことではないと「ふた」をされていたために、表面には出なかったのです。

 被害にあった本人にとってはどこからも救ってはもらえず、一生固く口をつぐんで屈辱と悲しさに堪えるしかなかったのです。そして今でも強姦罪の時効は6ヵ月でしたが、現行法は、被害にあった本人が告訴した場合は、期間はなくなっている。

 小学生や中学生の時に強姦された子たちが、6ヵ月以内に警察に訴えることができないので、相手が生きている限り、告訴出来る法律となっている。

 外国へ行って金の力によって商品にされている男の子女の子に対して性虐待を行ってきた経験が、自国に帰って家の中でも付近でも同じ犯罪を行ってしまっているので被害にあっているのは売買されている子ども達ばかりではなく、日本の内でもたくさんの幼い子どもが被害にあっているのです。幼稚園ぐらいか小学校低学年の場合、確実に子宮が突き破られてしまいますが、男の子の場合も腸が突き破られているとか、腸が突き上がってしまうのです。外国に行って商品として買っても、自分の子どもを虐待しても、子どもに対する重大な犯罪として取り扱うべきでしょう。

 幼いうちから、学校教育の中で教えていく必要があります。被害にあいそうなとき、大声を出して助けを呼ぶ、被害にあったら、いち早く近くの交番所に駆け込んで女のおまわりさんに訴える、など。

 学校内で起きた場合、他の先生に話しても先生が学校の体面を考えて隠蔽する。母親に泣いて訴えた娘を、母親が自分の妻の座を守るために隠蔽する。親たちがそろって、「人に知られたら、将来お嫁にいくことができなくなるから」などと言い聞かせて、親の体面のために隠蔽してきた。

 こんなことで今まで、少女たちの被害は事件にされることなく隠されてきたので、強姦を楽しみにおこなっている男たちにとっては誠に都合のよい社会となっている。

 幼い時から少女たちにハッキリと理解させることのできる教育が早急に必要です。女性の人権はこのあたりから、しっかり始めるべきでしょう。

 しかし日本国内でも既に家庭内で少年の性被害も起きていることを考慮すべきです。スリランカでは過去25年間、白人男性によって被害を受けた男児が命を落とすのは日常茶飯事でした。少年にも教育が必要です。

カスパル代表    近  藤   美 津 枝

 

 

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