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日台の両船長を書類送検 尖閣沖の衝突沈没事故 '08/6/14

 尖閣諸島・魚釣島沖の日本領海で台湾の遊漁船が警備中の海上保安部の巡視船と衝突し沈没した事故で、石垣海上保安部は十四日、業務上過失往来危険の疑いで両船の船長を那覇地検石垣支部に書類送検した。

 書類送検されたのは、鹿児島海上保安部所属の巡視船こしき(約九六六トン)の堤信行つつみ・のぶゆき船長(58)と、台湾の遊漁船連合号(推定二〇―五〇トン)の何鴻義船長(48)。

 調べでは、魚釣島沖で十日未明、堤船長は船名確認のため連合号に接近した際、同船との距離を十分確保せず、また何船長は回避行動をとらず自動操舵そうだのまま航行を続けたため、両船の衝突事故を招いた疑い。何船長が負傷したため、堤船長には業務上過失傷害容疑も適用した。

 第十一管区海上保安本部(那覇)は当初、「遊漁船がジグザグに走行し、急に右へかじを切ったので巡視船がよけきれずに接触した」としていたが、捜査の結果、波によって遊漁船の船首が左右に振られていたと断定。また遊漁船は故意に右旋回したのではなく、大小の船が接近したことで生じた吸引作用が衝突原因と結論づけた。

 台湾では事故をきっかけに対日抗議を求める世論が高まり、馬英九ば・えいきゅう政権も尖閣領有権について強硬姿勢を示している。




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